WBCフライ級王者の比嘉が体重超過 日本人初の王座剥奪

スポーツ報知
前日計量で900グラムオーバーの比嘉大吾は、涙を流しながら会場を後にした(右は具志堅用高会長)

◆報知新聞社後援プロボクシング・ダブル世界戦 ▽WBC世界フライ級タイトルマッチ12回戦 王者・比嘉大吾―同級2位・クリストファー・ロサレス(4月15日、神奈川・横浜アリーナ)

 15日に神奈川・横浜アリーナで行われるプロボクシング・ダブル世界戦の前日計量が14日、都内で行われ、WBC世界フライ級(50・8キロ以下)タイトルマッチで3度目の防衛戦に臨む王者・比嘉大吾(22)=白井・具志堅スポーツ=が、フライ級リミットの50・8キロを900グラム超過し、王座を剥奪された。挑戦者の同級2位クリストファーロサレス(23)=ニカラグア=は、300グラムアンダーの50・5キロで一発パスした。国内の世界戦で王者、挑戦者を含め、日本人選手が体重超過を犯した例はなく、前代未聞の大失態となった。

 比嘉は午後1時から行われた本計量で900グラムを超過。2時間の制限時間が設けられたが、再計量の約30分前に陣営の具志堅用高会長だけが計量会場に戻り、日本ボクシングコミッション(JBC)にギブアップを報告した。具志堅会長は「本当に申し訳ございませんでした。やっちゃいけないことをした。選手を信用していたが、まさか!?という思い」と頭を下げて謝罪。比嘉が試合を行うかどうかについては「今晩、(比嘉と)相談して決めたい」と話した。

 WBCルールで王座を剥奪された時点でタイトルは空位。試合が成立した場合、挑戦者のロサレスが勝てば新王者となり、比嘉が出場し勝った場合は空位となる。比嘉本人は出場する意思を示しており、JBCでは当日計量で超過体重の制限を設けるなどの措置を取る。

 国内の世界戦で体重超過で王座を剥奪された例は、3月の世界バンタム級タイトルマッチ以来。元同級王者・山中慎介(35)=帝拳=に勝利したルイス・ネリ(23)=メキシコ=が前日計量1回目で2・3キロ超過、再計量も1・3キロの超過を犯し王座を剥奪された。WBCではネリを無期限資格停止にすると発表していた。

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