久田哲也、薄氷踏むV3…久高寛之は45戦目で日本王座初獲得

スポーツ報知
ボクシング。プロ45戦目での日本タイトル初獲得に感極まる久高寛之

◆プロボクシング ▽日本ライトフライ級(48・9キロ以下)タイトルマッチ10回戦 〇久田哲也(判定2―1)板垣幸司● ▽日本スーパーフライ級王座決定10回戦 〇久高寛之(判定2―0)翁長吾央●(14日・エディオンアリーナ大阪第2競技場)

 ダブル日本タイトル戦がエディオンアリーナ大阪第2競技場で行われ、メーンのライトフライ級戦は、王者・久田哲也(33)=ハラダ=が同級1位・板垣幸司(35)=広島三栄=に2―1の判定勝ちで辛くも3度目の防衛に成功した。セミファイナルのスーパーフライ級王座決定戦は、世界挑戦を4度経験する同級2位・久高寛之(33)=仲里=が同級1位・翁長吾央(37)=大橋=に2―0の判定勝ちでプロ45戦目での日本王座初獲得。

 通算成績は久田が31勝(19KO)9敗2分け、板垣が18勝(7KO)12敗3分け、久高が26勝(11KO)17敗2分け、翁長が28勝(19KO)4敗4分け。

 久田は薄氷を踏むV3だった。3連続KO防衛どころか、板垣のアウトボクシングに大苦戦し判定2―1。現在WBA世界ライトフライ級1位にランクされており「ここで負けたら全て終わり。死守できたのは応援のおかげ」と顔を腫らしながらも安どした。10日が誕生日だった母・恵子さん(63)をリングに上げて喜んだ33歳。陣営は同級王者のカルロス・カニサレス(ベネズエラ)陣営と交渉中で、今夏予定の次戦が世界初挑戦となる可能性がある。

 久高はプロ45戦目での初の日本王座獲得に涙した。昨年12月に引き分けた翁長との再戦で打撃戦の末に辛勝。17敗した選手の王座獲得は異例だ。3月に103歳で大往生した祖父・将松(しょうま)さんにささげる勝利。「何が何でも勝ちたかった。プロ16年目でやっと日本タイトルが取れた。さらに上を目指す」と3児の父は5度目の世界挑戦を狙う。

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