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2年目のBリーグに「多くの選手が恐れる存在」がやって来た

2017年10月5日16時0分  スポーツ報知
  • 厳しい表情で指示を出す栃木・長谷川監督
  • 2016―17シーズンで優勝し初代王者となった栃木

 9月29日、バスケットボールのBリーグは2年目が開幕した。10月3日現在、B1(1部)の全チームが第1節の2試合を終えた。予想以上の混戦。初代王者の栃木は昨季チャンピオンシップ(CS)4強の三河に1勝1敗。昨季CS準優勝の川崎も名古屋Dと1勝1敗だった。全9カード中、1勝1敗が5カード。2日間で全18試合のうち、10点差以内の試合は7試合もあった。選手の移籍、戦力の補強をへて各チームが新しいスタイルを確立。実力差が埋まり、昨季以上に優勝争いは激しくなりそうだ。

 そんな中、そんな中、多くの選手が恐れる存在がBリーグにやって来た。NBA選手? スーパールーキー? いやいや。栃木の新指揮官に就任した長谷川健志氏(57)だ。元日本代表監督で、14年アジア競技大会で日本を20年ぶりの銅メダルに、15年アジアカップでは18年ぶりの4強に導いた立役者。1989年~2013年には青学大の監督を務め、全日本大学選手権大会優勝4回など、獲得タイトル20冠以上の名伯楽だ。

 この経歴で「なぜ選手が恐れる存在」なのか分かるだろう。現在の日本代表や各チームのエース級は、青学大出身者がズラリ。三河の比江島慎(27)、橋本竜馬(29)、川崎の辻直人(28)、名古屋Dの張本天傑(25)、京都の永吉佑也(26)ら…全員、長谷川監督の教え子なのだ。

 栃木―三河の開幕戦。さっそく、長谷川監督が手腕を発揮した。優勝メンバーが5人去った栃木は「三河優勢」の下馬評を覆し、14点差の圧勝。相手を64点に抑えたディフェンスは圧巻だった。昨季1試合平均14・3得点のエース、比江島を4得点に封じたのだ。長谷川監督は「(比江島に攻撃の)スイッチを入れさせないようにしないといけない。ドライブを止めて、プレッシャーをかけていこう!と指示した」と教え子をピシャリ。比江島も「実力不足です」と認めるしかなかった。

 長谷川監督が青学大の指揮官だった頃、メンバーはBリーグのように15、16人と少人数。練習は「大学一厳しい」とうわさされるほどだった。1人1人とじっくり向き合い、時間をかけて育ててきた教え子たちだからこそ、技術やメンタル面の特徴を完璧に把握している。「相手のエースを止める術を熟知している」と言っても過言ではない。だから、各チームの選手に恐れられるのだ。

 名古屋Dのルーキーで、すでにスタートメンバーで活躍する安藤周人(23)は、長谷川監督にとって青学大での最後の教え子。「対戦が怖い」と苦笑いしながら「成長した姿を見せたい」と意気込む。

 栃木の2連覇を阻むには、長谷川健志監督を攻略できるか否かにかかっている。そう思えてならない。長谷川監督VS教え子。この戦いの行方が今季のポイントになりそうだ。(記者コラム・小林 玲花)

 ◆Bリーグで活躍する青学大出身の選手 栃木・鵤誠司(23)、千葉・荒尾岳(30)、川崎・野本建吾(25)、SR渋谷・伊藤駿(27)、広瀬健太(32)、横浜・湊谷安玲久司朱(29)、新潟・畠山俊樹(26)、名古屋D・船生誠司(23)、滋賀・小林遥太(26)、京都・岡田優介(33)など、各チームの主力ばかり。

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