【マラソン】福士“抗議の決断”名古屋も出る!陸連設定記録切り大阪Vも「リオ内定」出ず

2016年2月3日6時0分  スポーツ報知

 1月31日の大阪国際女子マラソンを日本歴代7位の2時間22分17秒で優勝し、リオデジャネイロ五輪代表が確実視される福士加代子(33)=ワコール=が2日、名古屋ウィメンズマラソン(3月13日)に出場する方針を固めたことが2日、分かった。五輪代表入りが有力ながら約1か月半の短期間で再び選考レースに出るのは異例。日本陸連の設定記録2時間22分30秒を切っても五輪確定を得られないため、“抗議”の意味も込めて決断した。

 五輪イヤー恒例の「マラソン選考問題」が異例の形で勃発した。福士を指導するワコールの永山忠幸監督(56)はこの日、スポーツ報知の取材に「あれだけの成績であっても、陸連の選考基準で内定、確定が出ていない。五輪に行かないといけないので強行手段もある。3日が(エントリーの)締め切りなので動きはある」と名古屋ウィメンズ出場を示唆した。レース後、表彰式で「名古屋に向けて準備を進める」と伝え、福士も「そういうことなら準備させてください」と了承したという。

 福士は大阪国際で日本陸連設定記録を13秒上回る2時間22分17秒で優勝した。文句なしの成績だが、レース後に日本陸連の酒井勝充強化副委員長は「名古屋でこれ以上の結果が出る可能性があるので決定とは言えない。(福士は)まず1人、その中に入れるべき、という位置づけになる」と有力候補にとどめた。

 選考基準にも内定者は「昨年8月の北京世界陸上の8位以内入賞者で日本人選手最上位1名」としか明記していない。昨年11月のさいたま国際、大阪国際、名古屋の3レースで日本陸連の設定記録の突破者が複数いても、最高記録の1人しか選ばれない。福士の決断は「日本陸連設定記録突破で優勝」が内定につながらない選考基準に一石を投じる狙いもある。永山監督は「これだけのタイムを出して1番になっても外される可能性がある。陸連の選考、判断は理解できかねる」と“親心”を見せた。

 大阪から中40日の強行日程になるため、直前の欠場も含め、レース当日までの動向が注目される。「残り約40日間の中で休ませて、絶対に切符を取れるように名古屋で2番以内に入る」と意気込む永山監督。まずは3日締め切りのエントリーが注目される。

 ◆女子マラソンのリオ五輪への道
 代表枠は最大3。15年北京世界陸上7位入賞の伊藤舞(大塚製薬)が内定。大阪国際Vの福士も有力となった。最終選考会の名古屋には、04年アテネ五輪金メダルの野口みずき(シスメックス)、12年ロンドン五輪代表の木崎良子、北京世界陸上代表の前田彩里(ともにダイハツ)、14年横浜国際優勝の田中智美(第一生命)らが出場予定。日本人3位以内が代表候補で、日本陸連設定記録突破者から1人を優先的に選出。残りは選考会の結果などで決める。

 ◆過去のマラソン五輪代表選考の騒動
 ▽92年バルセロナ 世界選手権4位の有森裕子と、大阪国際2位の松野明美の争い。タイムで上回る松野が「私を代表に選んでください」と異例の会見を開いたが、有森が選ばれた。

 ▽04年アテネ 世界選手権銀メダルの野口みずきが内定。シドニー金メダルの高橋尚子が選考会の東京国際で2時間27分21秒の2位に敗退。大阪を制した坂本直子、名古屋優勝の土佐礼子が選ばれ、高橋は落選。

 ▽12年ロンドン 世界選手権5位の赤羽有紀子が、名古屋ウィメンズで8位に敗退。国内選考会の横浜で2位に敗れ、その後名古屋で日本人トップとなった尾崎好美との争いとなり、尾崎が選出。

  • 楽天SocialNewsに投稿!
その他
報知ブログ(最新更新分)一覧へ
今日のスポーツ報知(東京版)