自転車連盟公式サプリから禁止物質ステロイド検出…選手に提供、リオへ混乱必至

2016年4月21日5時0分  スポーツ報知

 公益財団法人・日本自転車競技連盟(JCF)が公式スポンサー契約を結ぶ健康補助食品販売会社「梅丹(めいたん)本舗」(大阪府摂津市)の2製品から世界反ドーピング機関(WADA)で禁止されている、たんぱく同化ステロイドが検出されたことが20日、分かった。JCFは同社と2011年から契約し、五輪を目指すトップ選手らに製品を提供していた。公式と銘打った飲食物から禁止物質が検出されるのは前代未聞で、リオ五輪を間近に控えて混乱は避けられそうにない。

 商品を製造・販売する梅丹本舗によると、WADAが指定する禁止物質が検出されたのは、梅を液体状に加工した「古式梅肉エキス」と粒状のサプリ「トップコンディション」の2製品。ほかに、梅肉エキスが含有する「梅丹スーパーエキストラゴールド」など6製品の使用を中止するよう11日にJCFに報告し、選手らに告知した。

 サプリなどを提供する場合、大塚製薬、味の素、森永製菓、明治、ドームの大手5社などは、日本アンチ・ドーピング機構(JADA)の審査を受けて販売している。義務づけられていないため、梅丹は審査を受けていなかった。社内では以前から「日本代表選手も口にするものなので、成分などについて第三者の検査が必要」との議論をしてきたが、適切な検査機関が見つからず、JCFからの指摘もなく、野放し状態となっていた。

 今年に入り、梅丹が10製品についてWADAの指定する英国の検査機関に依頼。4月になって「製品から禁止物質が見つかった」と連絡を受けた。今回の検査はふるい分け検査の段階で、確定検査の結果が判明次第、改めて発表するとしている。選手からステロイドが検出される可能性については「分からない」としている。

 検出された、たんぱく同化ステロイドは、負傷部位の治療や筋肉増強剤にも使用される代表的なもの。自転車選手の場合、ステロイドの摂取で筋力がつき、けがからの回復も早くなる一方、肝機能などへの負担も増えるという。

 選手によると、試合会場の控室などに数種類の梅丹のサプリなどが置いてあり、誰でも口にできる状態だった。ある選手は「公式サプリだったので梅肉エキスなどを服用したのは間違いない。禁止物質が含まれているとは想像もできなかった」とショックを隠せなかった。梅丹側は提供した選手の数、商品数などの詳細について「現段階で詳しい数字は分からない」と話した。

 ドーピングで効果を上げるには1日に100ミリグラムから2500ミリグラムの投与が必要とされる。問題の梅肉エキス1グラム当たりのたんぱく同化ステロイド成分は0・00005ミリグラムと微量で効果はないとされるが、検査では微量でも陽性反応が出る。クロとなれば、選手は数年間の出場停止や資格停止など厳しい処分が科せられる。

 JCFはスポーツ報知の取材に「担当者が不在で回答できない」とした。リオ五輪を目前に控えたこの時期に判明した“ドーピング危機”。梅丹本舗とJCFのずさんな管理体制が問われることになりそうだ。

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