【箱根駅伝】10区幻の区間賞…東京国際大・照井明人、東北の地から東京五輪へ「世界と戦いたい」

2017年1月14日6時0分  スポーツ報知
  • 箱根駅伝で10区を走った東京国際大・照井。区間賞を上回る1時間10分58秒をマークした

 2、3日に行われた第93回箱根駅伝(報知新聞社後援)で、関東学生連合10区の東京国際大・照井明人(4年、岩手・専大北上卒)が区間賞を上回る1時間10分58秒でゴールテープを切った。オープン参加のため、区間賞には認定されなかったものの、出場できなかったチームメートに勇気を与える快走を披露。卒業後は山形・南陽市に本拠を置くNDソフトに内定しており、マラソンで20年東京五輪を目指す。

 青学大が3冠と3連覇を果たした3日の大手町で、記憶に残る選手が誕生した。関東学生連合で出場した東京国際大・照井は、繰り上げスタートだった鶴見から常にトップの記録。後半は失速したが、順大・作田直也(4年)を2秒上回る区間1位のタイムでゴールに飛び込んだ。オープン参加のため区間賞は認められないが、間違いなく区間トップのタイム。「今まで1番を取ったことは思い出せない。箱根で1番を取れたことは奇跡」と胸を張った。

 前回はチーム創部5年目で初出場を果たし3区13位。2年連続出場を目指したが、予選会では外国人留学生が途中棄権するなど振るわず15位で敗退。ともに頑張ってきた4年生は10月で引退し「何で走っているのか」と悩んだときもあった。それでも後輩や仲間から「頑張って」とヨーグルトの差し入れをもらったりするたびに「最後に見とけ」と自らを奮い立たせてきた。

 大手町は憧れの舞台だった。箱根駅伝を初めて見たのは北上中1年だった08年。自宅で2日は1区だけ、3日は10区だけテレビで観戦した。当時は野球部に所属しながら、冬は陸上部の練習に参加。大歓声に沸くスタートとゴールに「誰が走っていたのか覚えていないけど、ここを走ってみたいと思っていた」という。

 10月の予選会敗退校の中で、大会エントリーが過去1回までの日本人上位選手16人(各校1人まで)で結成された今大会の学生連合は、11月に行われた1万メートル記録会のタイムで良かった順に出場選手を決定。4番目のタイムだった照井は往路を走るチャンスもあったが、迷わず10区を選び、結果を残した。

 卒業後は、山形・南陽市に本拠を置くNDソフトに入社する。大学同様、15年に陸上部が新設された新興チームだ。「東京五輪でマラソン代表になることが目標。世界と戦っていきたい」と照井。座右の銘は「恩返し」。新春の大手町で得た自信を胸に感謝の気持ちを持ち、今度は東北から世界を目指す。

 ◆照井 明人(てるい・あきと)1994年5月11日、岩手・北上市生まれ。22歳。東京国際大人間社会学部4年。北上中では野球部で遊撃手と投手。専大北上高から陸上を始め、東京国際大3年時には、箱根駅伝で3区を走り区間13位。1万メートルの自己記録は29分6秒85。卒業後はNDソフトに内定。168センチ、54キロ。家族は両親と兄、弟。

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