東京五輪からマラソン代表選考に新方式導入、2段階選抜に

2017年3月30日5時30分  スポーツ報知
  • 東京五輪マラソン選考方式

 20年東京五輪男女マラソン選考について、日本陸連が19年秋以降の選考大会で男女各2人の代表を決める新方式を検討していることが29日、明らかになった。今夏から19年春までの指定大会を“予選”とし、基準のタイム、順位をクリアした選手が選考大会の出場権を得る、2段階選抜になる見込み。異なる複数大会の成績を比較する従来方式から大幅に変更し、選考の透明性を担保する。来月中旬をめどに臨時理事会を開き、正式決定する。

 低迷にあえぐマラソン界に大なたを振るう。20年東京五輪に向け、新たに“一発勝負”の代表選考大会を設ける陸連の方針が明らかになった。19年秋以降に行う選考大会の男女上位2人を即内定とし、残り1枠は19年秋から20年春までの国内指定大会で日本陸連設定記録を突破したうち、最速の選手を選出。設定記録の突破者が出なければ、選考大会3位が選ばれるという。

 最大のメリットは選考の透明性確保だ。従来は選考側の主観を加え、レース内容も気象条件も異なる複数レースを比較するため、常に物議を醸してきた。新方式では北海道マラソンのほか、男子が福岡国際、東京、びわ湖毎日、別府大分毎日、女子はさいたま国際、大阪国際、名古屋ウィメンズの結果により選考大会の出場権を獲得。8月のロンドン世界陸上や18年アジア大会の上位にも出場資格を与える。有力者を集めた“一発勝負”の大会で、誰もが納得できる選手を選ぶのだ。

 強化の起爆剤にもしたい。男子は92年バルセロナ大会、女子も04年アテネ大会以降、表彰台から遠ざかったまま。リオ五輪では男女とも入賞さえできなかった。日本陸連の瀬古利彦・長距離マラソンプロジェクトリーダー(60)は「急に強くはならない。3年がかりで地道にやらないと」と提言している。選考大会の予選期間が今夏から19年春と長く、選手サイドにも中長期的な取り組みを促せる。マラソンに軸足を置いた強化を通じ、才能発掘と底上げにつなげる狙いだ。

 選考大会は今後、開催地などの詳細を詰めるが、ある陸上関係者は「(場所や時期の相性で)選考大会だけ好走する一発屋が出る可能性もある。安定性も評価し、メダルを取れる人を選ぶことを第一に考えてほしい」と指摘した。新方式は4月上旬に正式発表され、中旬の臨時理事会で決まる。

 ◆過去の五輪選考トラブル
 ▽88年ソウル 男子代表を巡って、事実上一発勝負とした福岡国際を瀬古利彦が故障で欠場。陸連が「追試」を認め非難を浴びた。
 ▽92年バルセロナ 女子で前年の世界選手権4位の実績を買われ、有森裕子が代表入り。「私を選んで」と訴えた大阪国際2位の松野明美が漏れ、論議を呼んだ。
 ▽04年アテネ 前回金の高橋尚子が選考会で優勝を逃して落選。人気者ゆえに選出を望む世論が沸騰。
 ▽16年リオデジャネイロ 女子の福士加代子が大阪国際で優勝。好タイムも代表入りが決定せず、約1か月後の名古屋ウィメンズにもエントリー。曖昧な選考基準への批判が相次いだ。

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