内村、もっと美しい体操で世界へ!5月NHK杯「しっかり代表を決めたい」

2017年4月20日5時0分  スポーツ報知
  • 公開練習でつり輪の練習に没頭する内村(カメラ・泉 貫太)

 体操の16年リオデジャネイロ五輪個人&団体総合2冠の内村航平(28)=リンガーハット=が19日、都内で世界選手権(9~10月、カナダ・モントリオール)選考を兼ねたNHK杯(5月21日、東京体育館)への練習を公開した。今季初戦の全日本個人総合選手権決勝(9日)は60点満点のEスコア(出来栄え点)が51・650点と伸び悩み、合計点で2位の田中佑典(27)=コナミスポーツ=と0・050点差の辛勝。Eスコア合計54点を目標に「美」を磨き、完全勝利で個人総合40連勝をつかむ。

 プロになった王者のこだわりは「技」より「美」だった。内村は黙々とつり輪にぶら下がった。両肘の曲がりが気になっていた。約20分間、入念に器具と向き合った。「つり輪は得意じゃないので、肘を伸ばすと力が入りづらい」。今季から新ルールに改正され、Eスコアの減点が厳格化された。五輪2冠の絶対王者でも、細かすぎるほど気を使わなければ点が伸びない。「(難度が)きつい部分は落としてでも、Eで勝負したい」と改めて強い“美意識”を明かした。

 Eスコアは各種目10点満点で、6種目なら60点。Eスコアに自信を持つ内村は54点(1種目9点平均)を理想としている。国内大会では難なく54点を超え、Eスコアの採点が厳しい国際大会でも安定して高得点を出してきた。

 ところが、前人未到の10連覇を果たした全日本個人総合選手権決勝では、つり輪や鉄棒でミスが出て51・650点。2位の田中に53・200点と上回られ、逆転される寸前だった。内村は「美しくなければ体操ではない」が信条。田中も「現役で一番美しい体操をしていると自負している」と譲らない。リオ五輪で団体金をつかんだ仲間だが、国内では「美」を巡る最大のライバル。だからこそ負けたくない。「もう1回、内容に目を向けたい。目に見える減点をいかに減らせるか」と闘志を燃やした。

 個人40連勝がかかるNHK杯では、上位2位以内なら個人7連覇に挑む世界選手権の代表に内定する。佐藤寛朗コーチ(28)は「試合勘は戻っている。Eスコアをきっちり(1種目平均)9点に乗せていければ」と期待を隠さない。内村も「全日本よりはキレのある演技ができるはず。しっかり代表を決めたい」と気合を入れた。周囲がうっとりするような「過去最高に美しい内村」を披露して、代表切符を手にする。(細野 友司)

 ◆体操の採点 E(Execution=達成)スコアは10点満点から減点法で採点。減点内容は採点規則で細かく定められており、着地でバランスを崩すと程度に応じて0.1、0.3、0.5点。転倒して膝や尻をマットにつくと1点。鉄棒やあん馬などから落下しても1点が減点される。技の実施中に腕や膝が曲がると程度に応じて0.1、0.3、0.5点が引かれる。D(Difficulty=難しさ)スコアは技の難易度によって定められており、DスコアとEスコアの合計が各種目の得点になる。

 ◆体操の世界選手権代表選考 代表は男子最大6人、女子4人。男子は5月のNHK杯の上位2人が内定。残り最大4人は全日本個人総合予選(4月7日)、NHK杯、6月の全日本種目別選手権予選、決勝における各種目最高得点者および全日本種目別の優勝者の中から、強化合宿を経て世界ランキング上位を選出する。女子はNHK杯上位2人と、男子と同じ対象3大会で各種目3位以内に入った選手に付与されるポイント上位者から選ぶ。

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