井上康生監督、帰国便遅れで“緊急強化ミーティング”柔道日本代表メダルラッシュも緩みなし

2017年9月6日6時0分  スポーツ報知
  • 笑顔で帰国会見に臨んだ井上男子監督(前列左端)ら世界選手権メダリストたち

 柔道の世界選手権(8月28日~9月3日、ハンガリー・ブダペスト)日本代表が5日、成田空港に帰国し、男女混合団体戦を含むメダリスト18人が会見を行った。帰国便は当初の予定より到着が8時間半遅れたが、その時間を利用して経由地で“緊急強化ミーティング”を開いていたことが判明。日本代表が金8個を含む13個のメダルラッシュにも満足することなく、2020年東京五輪へ動き始めた。

 メダルラッシュに沸いた柔道日本代表は、アクシデントさえも次への力に変えていた。ハンガリー・ブダペストからの帰路。経由地のフィンランド・ヘルシンキ空港で帰国便の出発が遅れ、約10時間の足止めを食らった。激闘を終えたばかりで本来なら疲労感が増す状況だが、関係者によれば使用されていない出発ゲート付近のスペースに男子の井上康生監督(39)、女子の増地克之監督(46)らスタッフが集結。その場で今大会の検証が始まったという。

 当初は帰国後にミーティングを開く予定だったが、大会の余韻も冷めやらぬ状況で、各階級のコーチからの報告にもより熱がこもった。今大会の収穫や代表選手の心技体における課題、海外の動向、代表選手以外の国内選手の動向などを詳細に語り、活発な意見交換は6時間にも及んだ。

 状況も異例だが、男女合同で検証に臨んだのも、これまでにない光景だ。今大会では20年東京五輪の新種目に決まった男女混合団体戦が初めて実施された。日本は初代王者に輝いたが、男女合同で講習を受けるなどチームワークを高める取り組みが勝因となった。そうした姿勢は大会後も継続。金野潤強化委員長は「東京五輪に向けて、どんなことが必要になるのか。腹を割って男女で問題点を分かち合うことができた。非常に良い時間になった」と充実した表情で振り返った。

 到着後に18人のメダリストが並んだ会見では、男子66キロ級金メダルの阿部一二三(20)=日体大=が「世界チャンピオンに1度なっただけ。しっかり決めきれなかった部分は修正しないといけない。まだまだこれから」と語るなど、ほとんどの選手が課題を口にした。個人戦での7階級制覇は男女同時開催となった1987年以降では2位タイの多さ。抜群の成績を残しても、東京五輪に向け、お家芸に気の緩みは一切ない。

(林 直史)

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