日本人初9秒台・桐生とは「言い訳せずやりきる男」…担当記者が見た

2017年9月10日7時0分  スポーツ報知
  • 表彰式で笑顔の桐生(C)東洋大学スポーツ新聞編集部・吉川実里撮影

 ◆陸上 日本学生対校選手権第2日▽男子100M決勝(9日、福井県営陸上競技場)

 桐生を担当して2年半。強烈なこだわりを感じる瞬間が2度あった。最初は昨年1月。桐生は地元の滋賀・彦根市で成人式に出席した時に初詣の時の様子を、笑顔で明かした。2日に分け、なんと11回もおみくじを引いたという。これでは御利益もなさそうだが「良いの(大吉)が出るまでやりたかった」。手持ちの100円玉がなくなってしまったため、大吉は引けずに終わったものの、五輪イヤーだけに幸先の良さを追い求めた。自分が正しいと思ったことなら、とことんやりきる人だ。

 もう一つが、言い訳をしないこと。昨年6月の日本選手権決勝はレース中に右脚がけいれんして3位。明らかな失速で、レース後は人目をはばからず号泣。原因を問われたが、何かを言いたそうにしながら「やっぱりいいです」と蓋をした。涙は全然我慢しなかったが、言い訳だけは必死にこらえる姿が胸に刺さった。真っすぐなひたむきさに、神様がやっとほほ笑んだ。(陸上担当・細野 友司)

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