【記者の目】関係者のカヌー“脱マイナー化”努力に水差す愚行

2018年1月10日7時30分  スポーツ報知
  • 経緯説明と謝罪の会見を行った日本連盟の成田昌憲会長(右)、古谷利彦専務理事(左)

 日本アンチ・ドーピング機構(JADA)は9日、昨年9月に石川・小松市で開催されたカヌー・スプリント日本選手権で、鈴木康大(やすひろ、32)=福島県協会=が小松正治(25)=愛媛県協会=のドリンクに禁止薬物を混入し、小松がドーピング違反で資格停止となっていた事実を公表した。

 カヌーは16年リオデジャネイロ五輪のスラロームで羽根田卓也(30)が銅メダルを獲得し、知名度が格段に上がった。2020年の東京五輪での“脱マイナー競技”へ最高の流れが来ていただけに、今回の不祥事は衝撃が大きい。

 昨年4月に富山で行われた全日本選手権は“ハネタク効果”で問い合わせが殺到。40回目の開催にして初めてチケットが有料化された。露出も増えた。記事が掲載されるたびに「またお願いします」と喜んでくれた関係者は、カヌーの魅力を世に伝えようと懸命だった。東京五輪へ向け選手強化とファン拡大を進めていたカヌー界は水を差され、日本は東京大会の開催国として大きなイメージダウンを負った。

 他人を陥れるのはフェアプレー精神と真逆の愚行。自国開催の五輪を前に、各競技の代表争いは今後さらに熱を帯びていくことが予想され、JADA関係者は「薬物混入を想定した対策も必要になる」と指摘した。教育の推進やアンチドーピングの徹底など、再発防止へ策が急がれる。(五輪キャップ・高木 恵)

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