ハネタク、カヌー界信頼復帰へ「いいニュースを届けたい」

スポーツ報知
新年祝賀会であいさつをするカヌーの羽根田卓也(左から2人目=カメラ・馬場 秀則)

 リオ五輪カヌースラローム男子カナディアンシングル銅メダルの羽根田卓也(30)が12日、大阪市内で所属先・ミキハウスの新春祝賀会に出席。自身の活躍で吉報を届けて、薬物混入問題で揺れるカヌー界の信頼回復に努めることを誓った。また、ミキハウスは、昨年のレスリング男子グレコローマン59キロ級世界王者・文田健一郎(22)=日体大=と春から所属契約を結ぶことを発表した。

 第一人者の自覚がにじみ出る。羽根田は祝賀会で「東京五輪まであと2年半。いいニュースを、いいニュースを届けられるよう頑張りたい」と2回、繰り返して吉報を届けることを出席者約1200人に宣言した。

 9日にカヌーのスプリント日本選手権(17年9月・石川)で鈴木康大(32)=福島県協会=が小松正治(25)=愛媛県協会=の飲み物に禁止薬物を混入していたことが発覚し、カヌーは悪い意味で注目の的に。アジア人初の同競技五輪メダリスト・羽根田が汚名返上に名乗り出た。

 鈴木とは種目こそ異なるが、日本カヌー連盟主催の行事であいさつを交わす間柄だった。「最初は信じられなかった。許されない行為で残念」とし、小松には「ショックが大きいと思うが、気持ちを早く切り替えて東京五輪へ一緒に頑張っていきたい」と呼びかけた。11日には、同じミキハウス所属の競泳・小関也朱篤(やすひろ、25)が昨年12月の日本代表合宿(スペイン)で同所属の男子選手(23)に暴力を振るっていたことも判明。「悪いニュースが続いている。悪い印象を払拭したい」(羽根田)

 2月からのオーストラリア合宿を経て、今季は4月の日本選手権(富山)、今夏のアジア大会(インドネシア・ジャカルタ)、今秋の世界選手権(ブラジル・リオデジャネイロ)と続く。「日本選手権とアジア大会は確実に優勝し、出場する国際大会はすべて表彰台に上がりたい」。来たるべき東京五輪へ、日本のカヌー界そしてスポーツ界全体を見すえ、ハネタクは戦い続ける。(田村 龍一)

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