197センチ、170キロと伝えられる寛政年間の雷電為右衛門とは

スポーツ報知
雷電為右衛門(勝川春亭画)

 東京・両国国技館内にある相撲博物館(東京都墨田区横網1-3-28)で、企画展「雷電為右衛門と寛政の大相撲」が24日からスタートする。

 江戸時代の寛政年間(1789~1801)に大相撲に空前のブームが到来。観客は朝早くから相撲場に詰めかけ、力士たちを描いた錦絵も飛ぶように売れたという。このブームを牽引したのが、寛政元年(1789)にはじめて横綱土俵入りを披露した谷風梶之助と小野川喜三郎、そして彗星の如く江戸の相撲に登場した雷電為右衛門だった。

 ◆雷電為右衛門(1767~1825) 長野県東御(とうみ)市出身。寛政2年(1790)、松江藩松平家の抱え相撲として江戸の相撲に初登場。197センチ、170キロの巨体で文化8年(1811)に現役を退くまで無類の強さを発揮した。現存する旅日記からは、巡業の様子をうかがうことができる。全国各地の史跡はその強さを物語っている。

 企画展では昨年生誕250年を迎えた雷電を中心に、横綱の誕生や上覧相撲など、寛政年間にスポットをあて、さまざまな資料から当時の大相撲を紹介。裄(ゆき)が約75センチもある木綿刺し子織りの「雷電為右衛門使用の道中羽織」、読売新聞社が雑誌「大相撲」の発刊と尾崎士郎の小説「雷電」連載を記念して、昭和30年(1955)春場所から制定した雷電賞の記念品など雷電の遺品、谷風が使用した横綱を始め、錦絵、番付表など約80点の資料が展示される。

 博物館は、入館無料。開館は10時~16時30分。企画展は6月15日まで開催され、会期中の休館日は5月4、5、6日、6月2、3、9、10日。5月13~27日は大相撲夏場所の観覧券が必要。

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