プロ転向の川内、瀬古氏からの熱烈ラブコールにタジタジ

スポーツ報知
ぎふ清流ハーフマラソンの前日会見に出席した川内優輝(右)は瀬古利彦リーダーから激励を受けた(カメラ・太田 涼)

 プロ転向を宣言した公務員ランナーの川内優輝(31)=埼玉県庁=が21日、凱旋レースとなるぎふ清流ハーフマラソンの前日会見に出席した。レース解説者として同席した日本陸連長距離・マラソン強化戦略プロジェクトの瀬古利彦リーダー(61)は「(昨年の代表引退表明は)今日で撤回だよ。東京五輪へMGC(マラソングランドチャンピオンシップ)レースも出てくれる。そうでしょ? リーダーが言うんだから」と川内に熱烈ラブコールを送った。

 ボストン優勝から5日。「ものすごいことしたよね」と切り出すと、瀬古劇場は止まらなかった。

 「若手にもすごい刺激になったよ。次は設楽(悠太)と大迫(傑)にも勝たないとね」

 「プロランナーになるんだから、目立ってなんぼ。そしたら出るっきゃないじゃない。きっと、現役時のQちゃんの年収も超えちゃう」

 05年にファイテンと年間2億円の契約を結んだシドニー五輪金メダリスト高橋尚子さんも引き合いにして、MGC出場を呼びかけた。これには粘りが持ち味の川内も「いえ、その…合宿とかで自信つけてから…」とタジタジ。明言は避けたが、大先輩の言葉に気持ちは揺らいだ様子だった。

 瀬古リーダーは、自身が持っていたボストンの最年長日本人優勝記録を川内が更新したと知ると「えっ、瀬古さんを超えちゃったの? じゃあもう一回優勝しなきゃな」。その上で、体感温度が氷点下という過酷な条件を「僕にとっては最高のコンディション」と言い切った川内に「寒さも暑さも一緒。あとは考え方を切り替えられるかが大事」と、猛暑が予想される東京五輪でのマラソン挑戦に最後まで背中を押した。(太田 涼)

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