栄和人氏、伊調に直接謝罪したい…パワハラは「コミュニケーション不足」

2018年6月15日6時0分  スポーツ報知
  • 会見で謝罪する栄和人氏(カメラ・川口 浩)
  • 険しい表情を見せる栄和人氏

 レスリング女子で五輪4連覇の伊調馨(34)=ALSOK=らへのパワーハラスメント問題で日本協会強化本部長を辞任した栄和人氏(57)が14日、全日本選抜選手権会場の東京・駒沢体育館で謝罪会見を開いた。4月のパワハラ認定後、初めて公の場に姿を現した栄氏は大会中に直接謝罪したい意向を示したが、伊調サイドは来場を否定した。至学館大監督としての現場復帰は見送り、スタンドで静観。セコンドは教え子で五輪3連覇の吉田沙保里(35)が務めた。

 栄氏はまず2人への謝罪の言葉を口にした。「伊調選手、田南部(力)コーチに深くおわびしたい。今後二度と起こさないように、常に他人に敬意を持って接したい」と頭を下げた。至学館大監督として、全日本選抜選手権に来場。4月6日の緊急理事会でのパワハラ行為認定以降、初の公の場となった。パワハラ行為について「真摯(しんし)に受け止める」とした上で、「どういったことを言ったか覚えていないが、コミュニケーション不足によりこういう事態になった」と「行き違い」として釈明した。

 パワハラ認定から2か月が過ぎたが、いまだに直接謝罪は済んでいない。伊調の所属先のALSOKに謝罪の機会を申し出たというが、かなわずにいる。「しっかりと協会を通して、会って直接謝罪したいと思います。この大会期間中にタイミングが合えば、という話はしています」(栄氏)。ただ、日体大コーチとして観戦した田南部氏は「協会は(テレビ)カメラの前では謝罪したいと言うが、僕らの方には(接触は)一切ない。ただのパフォーマンスだと思っている」と不信感をあらわに。ALSOKの大橋正教監督は「来ません。この騒動じゃ来られない」と伊調の来場を否定。平行線のまま、直接の謝罪は先延ばしになりそうだ。

 強化本部長は辞任したが、一方で至学館大の監督は務めている。話が大学の教え子に及ぶと、栄氏は涙を浮かべる場面もあった。「至学館大には五輪を目指す選手がいる。選手が望むなら、少しでも力になりたいという思いで今はやっている。もっと勉強し、どういう形で携わるのがいいかは、また考えたい」。今後、協会が設ける研修プログラムを受講することになる。

 ◆パワハラ認定された4件
 一、2010年2月に東京都内での合宿で、栄和人強化本部長が伊調馨選手に「よく俺の前でレスリングできるな」と言った
 一、伊調選手は10年11月の広州アジア大会代表の選考基準を満たしたが、十分な説明を行わずに別の選手を選んだ
 一、10年9月、伊調選手が世界選手権で優勝した際、コーチとして指導していた田南部力氏に「伊調の指導をするな」と栄強化本部長が言った
 一、15年2月、都内合宿中に協会の指示で外出した田南部氏を「目障りだ。出ていけ」と栄強化本部長が罵倒した

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