桐生「この大会は特別。自分の走りすればベスト出る」…22日開幕・陸上日本選手権へ

スポーツ報知

 陸上のジャカルタ・アジア大会(8月)最終選考を兼ねた日本選手権(22~24日、山口・維新みらいふスタジアム)の有力選手が21日、山口市内で会見。男子100メートル日本記録保持者の桐生祥秀(22)=日本生命=は「この大会は特別だし、優勝をしっかりとりたい。自分の走りをすればベストも出ると思う」と14年大会以来4年ぶり日本一へ照準を定めた。

 刺激がある。ライバル・中国の次世代エースと目される謝震業(24)が、19日にフランスで行われた競技会で中国新記録の9秒97(追い風0・9メートル)を樹立。桐生の持つ日本記録を0秒01上回り、アジア勢で歴代2番目の好タイムとなった。「ニュースで見たけど、焦らない。自分のことをやりたい」と桐生自身は冷静な言葉を並べたが、間近で接する土江寛裕コーチ(44)は「謝が9秒97で走って、本人も(気持ちに)火がついている。(コンディションも)少なくとも(10秒)0台を出せる状態にはある」と見ている。今大会に向けては約2週間のスペイン合宿で調整。体重もベストの70キロ弱に絞った。日本記録更新で、謝をすぐさま抜き返す期待も十分持てる。

 鍵は200メートル予選、100メートル決勝の2レースを走る23日。一見、体力面の負担が大きそうな日程だが、桐生は「200メートルがちゃんと走れることで、100メートルも力を抜けて最後まで走れる」と意義を強調。土江コーチも「プラスの影響はある。(100&200メートルの両立は)避けずにチャレンジする」と背中を押した。同日に200メートル予選→100メートル決勝を走る流れは、日本初の9秒台を出した日本学生対校(17年9月)と全く同じ。再びの日本新で、快進撃のサッカーW杯代表に負けじと短距離界を活気づけたい。

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