【箱根への道】東海大、逆襲の17年度テーマは「打倒・青山学院!」

2017年2月1日15時0分  スポーツ報知
  • 箱根2区で9人に抜かれた関
  • 箱根5区で区間13位に沈んだ館沢

 登録メンバー16人中8人が1年生という大胆な布陣で箱根駅伝(1月2、3日)に挑んだ東海大は10位に終わった。スーパールーキーとして期待され、主要区間を担った2区・関颯人、5区・館沢亨次はともに区間13位と不発。箱根路の厳しさを知った新人は1か月前の敗戦を受け止め、2年目の逆襲を誓った。1月中旬のチームミーティングで決まった2017年度のテーマは「打倒・青山学院!」だ。

 第93回箱根駅伝の直前、東海大の“株価”は急騰していた。学生3大駅伝初戦の出雲駅伝(昨年10月)では前半3区間を新人だけで首位に立ち、3位という結果以上の強い印象を残した。第2戦の全日本大学駅伝(同11月)は7位に沈んだが、直前にチーム内で感染性胃腸炎が流行するという敗因があった。最高峰の最終決戦では16人の登録メンバーに8人の新人が名を連ね、爆発力が注目されていた。往路には新人が4人。2大主要区間の2区と5区もルーキーに託された。

 箱根駅伝は甘くなかった。期待の新人の一人、1区・鬼塚翔太は区間賞と1秒差の2位でスタートしたが、見せ場はここまで。「花の2区」で関は中盤の先頭争いから脱落。区間13位、9人の“ごぼう抜かれ”だった。5区の館沢は箱根山中で苦しんだ。7キロ地点まで21選手の中で最速だったが、その後に急失速。結局、区間13位。順位を14位から15位に落とした。

 あれから1か月。2人の自己採点は厳しい。

 関「40点。11月に体調を崩し、練習を積めずに準備が足りていなかった。当日の体調を考えれば区間13位は妥当な結果。ただ、東海大の2区を任された以上、そんなことは言い訳にならない」

 館沢「20点。出雲(2区2位)、全日本(3区1位)と結果を残し、自信があったが、力不足だった。注目されるのはプレッシャーにならなかった。むしろ、スーパールーキーと呼ばれてテングになっていた」

 前哨戦の出雲、全日本との違いも思い知らされた。出雲でエース区間の3区(8・5キロ)を走り、区間賞を獲得した関は言う。「出雲の距離は高校時代から走っていたので、走れて当たり前。しかし、23・1キロの箱根の2区はタフだった。神奈川大の鈴木(健吾)さんや青学大の一色(恭志)さんの強さを実感した」。館沢は箱根駅伝の存在に圧倒された。「沿道の熱気がケタ違い。雰囲気にのまれた」

 自身の弱さを率直に認める“強さ”を持つ2人は2年目に向けて再スタートを切った。

 関は7日から3月20日まで米国有数の強豪、オレゴン大で練習に励む。「今年の一番の目標はユニバーシアード(8月、台湾・台北)5000メートルで世界と勝負すること。そのためにオレゴン大でスピード練習に力を入れたい」と意気込む。

 館沢は全国都道府県対抗駅伝(1月22日)に神奈川代表として3区(8・5キロ)に出場。30位でタスキを受けると果敢に飛ばし、18人をごぼう抜き。福岡代表の同僚、鬼塚と1秒差の区間2位の快走だった。「箱根で失敗し、ハイペースで突っ込むことに怖さがあった。でも、積極性をなくしたら、これから戦っていけなくなる。少しは自信を取り戻せた」と神妙な表情だ。

 箱根の往路は15位と苦戦したが、上級生中心の復路は4位。総合10位でぎりぎりシード権は確保した。アンカーを務めた林竜之介(4年)は「東海大は必ず強くなる。今回の失敗を生かし、優勝を争う駅伝をしてほしい」と悲願の箱根初制覇を後輩に託した。

 新チームは力強く走り出している。1月中旬、春日千速新主将(3年)を中心にミーティングを行い、17年度のテーマを決めた。ズバリ「打倒・青山学院!」だ。さらに両角速(もろずみ・はやし)監督(50)はサブテーマとして「大学日本一を目指す最強軍団への進化!」を加え、ポスターを作製。今回の箱根で、史上初の大会3連覇と年度3冠を同時達成した王者に、挑戦状を叩きつけた。

 関、館沢、鬼塚ら高い能力を持つ選手の究極の目標は「世界」。そのためのステップとして「打倒・青山学院」は避けて通れない。ライバル校の名前をチームテーマに掲げる姿勢は、むしろ潔い。2018年。新春の東海道で、東海大が主役を張る可能性はある。(竹内 達朗)

 ◆16年度の東海大 前年度の全国高校駅伝エース区間の1区で上位6人中5人が入学するなど選手勧誘に成功した。有力新人は順調に成長。出雲では前半3区間を鬼塚、館沢、関の新人トリオで首位に立ち、最終的に3位と健闘した。全日本大学駅伝は直前にチーム内で感染性胃腸炎が流行。関ら主力が欠場し、7位。箱根駅伝は1区・鬼塚、6区・中島以外の1年生が不振。復路の上級生の奮闘で10位に食い込み、辛うじてシード権を確保した。出雲、全日本、箱根いずれも全区間の半数を1年生が走った。

  • 楽天SocialNewsに投稿!
箱根駅伝
今日のスポーツ報知(東京版)
報知ブログ(最新更新分)一覧へ