青山学院大・原監督、「今だから話せる」V4秘話

2018年1月5日6時0分  スポーツ報知
  • 4連覇を報じた本紙を手に笑顔を見せる青学大の原監督とメンバー(カメラ・相川 和寛)

 箱根駅伝(2、3日)で史上6校目の4連覇を果たした青学大の原晋監督(50)は4日、スポーツ報知のインタビューに応じ、エース下田裕太(4年)のアンカー案など「今だから話せる」舞台裏を明かした。TBS系人気ドラマ「陸王」に出演した指揮官は陸上界に新たなファンを呼び込み、高視聴率に貢献。さらに陸上界を盛り上げるため19年NHK大河ドラマ「いだてん~東京オリムピック噺~」出演の野望を明かした。(取材、構成・竹内 達朗、太田 涼)

 出雲駅伝(昨年10月9日)は2位、全日本大学駅伝(同11月5日)は3位に終わった青学大。箱根V4を危ぶむ声もあったが、終わってみれば、2位の東洋大に4分53秒差の圧勝だった。

 「今だから話せるが、全日本で負けた後、チーム全体の調子が上がらす、不安があった。選手全員に当事者意識を持ってもらうため、世田谷ハーフマラソン(11月12日)後のミーティングで『明日、箱根駅伝なら、このメンバーで戦う』という区間配置を発表した」

 当時の仮想オーダーと実際のオーダーが一致するのは8区・下田裕太ら4人だけだった。

 「その下田もなかなか調子が上がらず、アンカー起用を考えた。8区は序盤を(1キロ)2分55秒ペースで押すが、10区なら3分ペースでいい。エースを負担が少ない区間でしか使えないと覚悟した」

 12月29日の区間登録で、ようやくメンバーが固まり始めた。

 「森田歩希(3年)が2区で戦えるメドが立ったので、鈴木塁人(2年)を1区に回すことができた。4区の橋詰大慧(3年)、8区の山田滉介(3年)は当日変更を前提として登録した。彼らには申し訳ないが、それがチームのためだった。下田も調子を取り戻し、切り札として得意の8区に投入することができた。ハーモニー指数でいえば11月中は50%、12月中旬に100%、12月下旬に120%。そして、1月2、3日に400%になった」

 来季、今回の優勝メンバーが7人残る。

 「3区の田村和希(4年)の後継には林か橋詰。東洋大エースの山本修二君にぶつけたい。8区は今回、出番がなくなった山田に期待している。5連覇のチャンスは十分にある」

 さらに来季は史上初の2度目の3冠も視野に入れる。

 「新チームでは『出雲プロジェクト』をたちあげる。生方敦也や中村友哉(ともに2年)は20キロは厳しいが、スピードは抜群。トラックを強化し、距離の短い出雲駅伝や全日本大学駅伝で活躍してもらう。16年度以来の3冠を目指します」

 今回、平均視聴率は高い数字をたたき出した。日テレ関係者は「陸王」が新しいファンを呼び込んだことが“勝因”と分析している。ドラマで陸上監修を担当し、特別出演した。出雲駅伝で「陸王大作戦」を掲げた原監督は胸を張る。

 「出雲では失敗に終わったけど、2か月後に局またぎで大成功!ですよ」

 19年の大河ドラマは、箱根駅伝創設に尽力した金栗四三氏らを描く「いだてん~東京オリムピック噺~」だ。

 「次は大河ドラマに出て、もっと陸上界を盛り上げたい。マジメな話、我々の本当のライバルは東洋大、早大、東海大ではない。サッカーやプロ野球なんです。日本の人口は2048年には1億人を割るといわれている。子供たちに数あるスポーツの中で陸上を選んでもらうため、この業界を盛り上げなければいけない。裾野を広げなければ日本の陸上界は衰退してしまう」

 抜群のアイデアと行動力を持つ異色指揮官はすでに他競技の選手のスカウトにも目を光らせている。

 「夏合宿で長野・菅平高原に行った時、細身で、いい走りをしているラグビー少年に『箱根駅伝を目指さないかい?』と声をかけている。残念ながら、まだ、ラグビー界からの勧誘に成功したことはないけど」

 今回の箱根駅伝の申し合わせ事項では手袋などに学校名を入れることが禁止された。次回大会以降、原監督は解禁を求める考えだ。

 「手袋に校名が入っていた方がカッコいい。子供たちのアピールになるはず。現在、ユニホームには校名以外を入れることが禁止されているが、サッカーのように優勝回数を示す星(☆)を入れることなども提案したい。実は15年に初優勝した後、星をひとつ入れたユニホームを作ったが、却下された。今後、もう一度、みんなで議論をしたい。認められれば、来年、星が4つ入ったユニホームで5連覇を目指して戦いますよ」

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