藤井聡太四段、白鵬と対面し「横綱のように堂々と将棋を指せるようになりたい」

2017年7月13日6時0分  スポーツ報知
  • 藤井四段(右)から贈られた扇子を手にする白鵬(カメラ・小梶 亮一)
  • 張り手を交えた攻防の末、土俵中央で貴景勝(右)を挑発する白鵬。最後は寄り切りで下す

 ◆大相撲名古屋場所4日目 ○白鵬(寄り切り)貴景勝●(12日・愛知県体育館)

 将棋の史上最年少棋士・中学3年生の藤井聡太四段(14)が、大相撲名古屋場所を観戦した。師匠の杉本昌隆七段(48)とともに幕内の取組を食い入るように見つめ、力士の気迫を肌で感じた。打ち出し後は横綱・白鵬(32)=宮城野=と対面、扇子をプレゼント。初日から4連勝で通算最多1047勝にあと7勝と迫った最強横綱は、藤井四段に公式戦29連勝の更新を“厳命”した。

 視線を土俵に集中させた。午後4時過ぎ。学生服姿の藤井四段が現れた。幕内の取組が既に始まっていたが、館内の視線は一斉に向こう正面に座った“時の人”に集まった。「藤井コール」が起き、相撲そっちのけでスマートフォンでの記念撮影が始まったが、14歳の勝負師は力士たちがぶつかり合う迫力に圧倒されていた。

 「自分もあれくらいの気迫でいかなければと思った。相撲は一瞬で勝負が決まる。すごさを感じた」。10時間を超える対局とは違いわずか数秒に全てを懸ける姿に勝負の神髄を実感。名古屋場所の生観戦は家族で来た「4、5年前以来」だが、プロになって見た国技は違うものに見えた。

 中継するNHKに招待され、学校を終えて地元の瀬戸市役所で関係者と合流、師匠とともに場所入りした。礼儀正しく八角理事長(元横綱・北勝海)のもとへ、あいさつに出向いた。「14歳でも落ち着いていたね。相撲も将棋も一芸でしょ。通じることがあるのかな」と評価。相撲協会の幹部から「体を揺する癖は(情勢が)良いときか悪いときか」など質問攻めに遭ったという。

 熱戦を見届けた後は支度部屋で白鵬と対面。「達心志」(心に思うことを果たす)と自らしたためた扇子を贈った。チェスが趣味という大横綱も日本中が関心を持つ中学3年生に「俺に弟分ができたよ」とデレデレ。7年前に史上2位の63連勝を達成した立場から「ゼロから挑戦して自分の記録を乗り越えてほしい。若いからチャンスはナンボでもある」と連勝記録への再チャレンジを期待した。「静かだな。静けさの中に強さがある。大人になった姿を見てみたいよ」と目を細めた。

 角界の第一人者から「かわいいね」と言われて上機嫌の藤井四段。「自分も白鵬関のように堂々と将棋を指せるようになりたい。まだまだ(自分は)実力が足りないと思っている」。最強横綱に感化され、謙虚な姿勢で頂点に挑む決意をにじませた。

(網野 大一郎)

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