白鵬、宇良をウラ返した ウルフ1045勝王手

2017年7月17日6時0分  スポーツ報知
  • 宇良(手前)を土俵際に追いつめる白鵬(カメラ・酒井 悠一)

 ◆大相撲名古屋場所8日目 ○白鵬(すくい投げ)宇良●(16日・愛知県体育館)

 横綱・白鵬が注目の業師で前頭4枚目・宇良の挑戦を退けて初日から8連勝。全勝で並んでいた前頭8枚目・碧山が敗れたため単独トップに立った。横綱昇進後の初顔相手には45戦42勝と無類の強さを誇り、自身の持つ全勝での中日折り返しを43回目に更新。通算最多1047勝まであと3勝とすると同時に、通算2位の元横綱・千代の富士の1045勝にあと1勝とした。新大関・高安は7連勝で勝ち越しに王手をかけた。

 白鵬は慌てなかった。右をねじ込んで体を起こすと、土俵際で粘る宇良に最後は体を預けながらすくい投げ。曲芸的な動きが持ち味の新鋭をあおむけにすると、肩を怒らせるようにして見下ろした。何かが起きると期待した館内も、終わってみれば大横綱の強さに納得せざるを得なかった。

 支度部屋では開口一番、ダジャレを飛ばした。「宇良を裏返した」。はた目には苦戦したように映ったが、言おうと決めていた一言を出せるほど余裕があった。「ああいうタイプとは初めてですからね。お客さんも満足した。柔らかさ? あったねぇ。いいものがあるよ」。注目の小兵力士を持ち上げたのは自信の裏返し。横綱昇進後の初顔相手への連勝は今年初場所に28で途絶えたが、通算は45戦42勝。簡単には攻略できない盤石の強さで2場所連続の全勝ターンを決めた。

 親交の深いトヨタ自動車の豊田章男社長(61)がこの日の朝、名古屋市緑区の部屋宿舎に顔を出した。全体の稽古が終わっても黙々と汗を流す姿に「(社長として)孤独を楽しまないといけないと思いました。(白鵬には)心地よい雰囲気を感じた」と感服。売上高27兆円以上(2017年3月期)の世界的企業のトップは、横綱として10年間も君臨する32歳に共感した。続けて「あと5年は現役で。そうすれば目標の東京五輪までの3年は早い」と激励した。

 千代の富士の記録にリーチをかけた。ここまで積み上げた1044勝に、強くこだわっていると場所前から公言。改めて心境を問われると「一番一番」と多くを語らなかった。その直後に笑顔で1本突き上げた右人さし指に、全ての思いが込もっていた。(網野 大一郎)

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