阿武咲、大関初挑戦で照ノ富士撃破し4連勝 14日初の横綱戦「思い切ってやるだけ」

2017年9月14日6時0分  スポーツ報知
  • 取組前に気合の入った表情を見せる阿武咲

 ◆大相撲秋場所4日目 ○阿武咲(引き落とし)照ノ富士●(13日・両国国技館)

 幕内最年少の21歳、東前頭3枚目の阿武咲が大関初挑戦で照ノ富士を引き落としで破り、4連勝とした。休場中の横綱・稀勢の里に鍛えられ、1949年の15日制定着後で初となる新入幕から3場所連続の2ケタ勝利に挑む。3日目に立ち合いのミスで自滅した横綱・日馬富士は東前頭2枚目・北勝富士に不覚を取り、連敗で通算37個目の金星配給。西前頭3枚目・千代大龍ら平幕5人が無敗でトップを並走する。

 大物感を漂わせ、阿武咲は花道を引き揚げた。大関初挑戦で白星を飾り、付け人と右手でグータッチ。「素直にうれしい。戦っている以上、勝つか負けるかしかないから」。大関に間を取られて2度目の立ち合い。変化も頭に入れ、動きを見ながら立った。前傾になった相手を引き落とし。相撲勘の良さを感じさせた。

 初日から4連勝。史上7人目となる新入幕から2場所連続10勝を果たし、勢いに乗る。夏場所では敢闘賞を受賞したが、記念トロフィーは手元にはない。「青森の恩師に贈りました」。懸賞金の袋も全て知人や後援者に渡してしまう。「あんまり思い出に浸らないタイプなんで。過去の栄光に浸ってもしょうがない」。15日制定着後、初となる新入幕から3場所連続での2ケタ勝利を狙う若武者の志は高い。

 横綱・稀勢の里との写真は宝物だ。小学4年生の時、地元の青森に巡業で来た際に撮ってもらった。「思い出に浸らない」性格でも、これだけは別格だ。幕下に陥落した16年夏場所前には、当時大関の稀勢の里が出稽古に来て胸を出してくれた。幕下との稽古のために大関が足を運ぶのは異例。後継者として期待される。今場所は帰宅の際に、稀勢の里にもらった反物で作った浴衣を着用。「横綱も出たかったと思う。その気持ちは俺が持っていかないと。大好きな人だからね」。故障と闘う横綱の思いを自分なりに背負っている。

 7人もの休場者が出る中、主役候補に躍り出た。「すごいね。気後れしないところがいい」と八角理事長(元横綱・北勝海)も絶賛した。5日目は日馬富士戦。帰り際、西の支度部屋で帰路につく横綱に道を譲り、深々と一礼した。初の横綱戦を控え「楽しみ。思い切ってやるだけ」と力強い。土俵の上では遠慮しない。(秦 雄太郎)

 ◆阿武咲奎也(おうのしょう・ふみや)アラカルト

 ◇本名 打越 奎也(うてつ・ふみや)

 ▽生まれ 1996年7月4日。青森県中泊町。

 ▽しこ名 「土俵の上で花が咲くように」との意味。

 ▽多彩な才能 実家から徒歩5分のスキー場で5歳から遊び、スノーボードは1回転半のジャンプもこなす。水泳も得意で「自分のペースなら延々と泳げる」。

 ▽怪物 保育園で小学生の相撲大会に出場して1年生の部で優勝。以降、各学年ごとに6連覇し、6年生では出場を拒否された。

 ▽のど自慢 「歌うのが大好き」とR&Bからレゲエまで得意ジャンルは幅広い。CD発売が夢。

 ▽兄弟愛 年の離れた弟、2歳の豪(ごう)君、0歳の岳(がく)君がいる。「強いお兄ちゃんでいたい」

  • 楽天SocialNewsに投稿!
相撲
今日のスポーツ報知(東京版)
報知ブログ(最新更新分)一覧へ