大鵬の孫・納谷、朝青龍さんの甥・豊昇龍をすくい投げ 新序出世披露へ一番乗り

スポーツ報知
前相撲で豊昇龍(手前)にすくい投げで勝利した納谷(カメラ・中島 傑)

 ついに激突した。大相撲の初場所5日目が18日、東京・両国国技館で行われ、前相撲で昭和の大横綱・大鵬(享年72)の孫で元関脇・貴闘力さん(50)の三男・納谷(17)=大嶽=が元横綱・朝青龍さん(37)の甥・豊昇龍(18)=立浪=が対戦。納谷がすくい投げで勝ち、新序出世披露(21日)へ一番乗りを果たした。

 前相撲にもかかわらず大歓声が響いた。注目の対戦にすべての視線が土俵に向けられた。緊迫した空間の中で納谷は冷静に立ち合いから先手を奪った。右を差して、左も入れ、豊昇龍の首投げをすくい投げで返した。「気合が入りました。(得意の)突き相撲ではなかったですけど、相手が動いてくるので、良かったと思います。2度目(高校時代に1度)の対戦ですけど、自分も力を付けているので、自信を持っていきました。投げも良かった」

 高校時代から親交があり、仲が良いライバル。この2日間は支度部屋で世間話で盛り上がったというが、この日は「あまり話さなかった。楽しみとかはないです。次も対戦があると思うので、負けないようにしたいと思います」。19日は大鵬さんの命日。家族で東京・妙久寺に眠る墓前に手を合わせるという。「いい報告ができます」と話していた。

 一方の豊昇龍は「きょうはダメでした。悔しいです。負けるのは嫌いです」と唇を噛み締めた。敗因は立ち合いにあったという。「失敗しました。突っ張ってくると思ったら、胸で来た。差されたので首投げにいってしまった」。過去の対戦は1度だけ。高校2年の関東選抜大会の決勝で負けている。「2年ぶりだったので、絶対に勝ちたいと思った。納谷? 重いですね。来場所も当たると思うので。絶対に勝ちたいです」と言い切った。取組後は上半身裸で支度部屋の前の廊下を歩き、通りかかった兄弟子に注意される一幕もあり、大物感は叔父さん譲り。大鵬の孫と朝青龍の甥の対決は、いま始まったばかりだ。

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