貴乃花親方「貴ノ岩は3月復帰目指している」…暴行事件から3か月、やっと公に初報告

スポーツ報知
場所入りする貴乃花親方

 元横綱・日馬富士関(33)に暴行を受けた十両・貴ノ岩(27)の師匠、貴乃花親方(元横綱)は17日に部屋の公式サイトを更新し、暴行問題に関して初めて公に説明した。騒動を謝罪するとともに、頭部などを負傷した貴ノ岩が春場所(3月11日初日・エディオンアリーナ大阪)での復帰を目指していることを明らかにした。

 暴行問題の被害者、貴ノ岩について貴乃花親方がついに見解を示した。冒頭で「皆様をお騒がせし、ご心配おかけしていることに対して深くお詫(わ)び申し上げます」と謝罪。注目は現在も所在が不明の貴ノ岩の復帰時期で、3月の春場所を目指していることを明らかにした。

 負傷した頭部は慢性硬膜下血腫発症の危険性から、受傷後3か月程度は打撲を避ける必要があるため初場所の休場を決断。治療に多くの時間を費やし現在は後遺症を心配してリハビリ中で、医師と相談して復帰時期を判断するという。「貴ノ岩は未来ある青年であり、力士です。今回の事件を乗り越え、精神的肉体的な懸念を克服し、後遺症の恐怖にも打ち勝たなければなりません。そのための指導は、惜しむことなくして参ります」などとつづった。

 貴ノ岩は昨年九州場所、今年初場所と全休となり通常は幕下陥落が確実。だが暴行問題の被害者であるため、相撲協会は診断書の提出を条件に、春場所は十両の最下位とする救済措置をとった。貴乃花親方は関係者にまな弟子の貴ノ岩の将来を保証し、復帰させることを誓っていた。今場所は東前頭8枚目から東十両3枚目に降格。通常なら関取の座を失い無給の身になるが、冬巡業では提出できなかった診断書を出したことも含めて師匠の責任を果たした。部屋関係者によれば貴ノ岩は部屋に姿を見せていないという。

 問題の解決に非協力的だったことなどから史上初の理事解任、2階級降格で役員待遇委員に降格する処分を受けた貴乃花親方。声明を出した17日には所属する貴乃花一門の親方衆8人に加え、時津風一門から離脱した3人の親方と場所後に行われる役員候補選挙についての会合を持った。この日は部屋のサイトにアクセスが集中したとみられ、昼前から約2時間も接続不能に。午後1時過ぎに初場所開催中の国技館に出勤したが、報道陣には無言を貫いた。

 ◆貴ノ岩の診断書 12日に相撲協会に提出。診断理由は「頭部外傷、頭皮裂創痕、右乳突蜂巣炎痕あり。繰り返す頭部打撲は慢性硬膜下血腫発症の危険性を増すため、受傷後、3か月程度は頭部打撲を避ける必要があり、就業は困難」。FAXではなく原本を提出した。

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