矢後、4連勝で勝ち越し決めた 十両復帰が当確

スポーツ報知
4戦全勝で勝ち越しを決めた矢後(手前)

◆大相撲初場所7日目 ○矢後(押し出し)湘南乃海●(20日・両国国技館)

 東幕下筆頭・矢後(23)=尾車=が、同9枚目・湘南乃海(19)=高田川=を押し出しで下し、初日から4連勝。勝ち越しを決め、来場所(春場所)での十両復帰を確実にした。旭川市出身の西十両筆頭・旭大星(28)=友綱=は、東同5枚目の徳勝龍(31)=木瀬=を突き落としで破って5勝2敗とし、新入幕へ向けてまた一歩前進した。

 矢後が初日から土つかずの4連勝で、幕下1場所での十両復帰を確実にした。自身より5センチ高い192センチの湘南乃海を相手に左を差すと、右のど輪で攻め立てて一気に押し出して完勝。「少なからず緊張していました。ひとまず、ああ良かったな、という感じです」とホッと息をついた。

 新十両として臨んだ昨年秋場所から2場所連続7勝8敗で負け越し、十両から陥落した。年末年始は「力不足を感じていたので、足りないことを補えるように」と稽古に励んだ。

 場所前の9日には、出稽古に来た横綱・稀勢の里(31)=田子ノ浦=から右腕の使い方などを直接、教わった。「目標としている横綱なんで、いろいろ教えてもらって吸収した。とてもプラスになった」と明かした。今場所中は「気持ちの切り替えも大事」と夕食後に外出し、夜食を食べるのが日課。前夜(19日)は焼き肉定食を食べたという。

 師匠の尾車親方(元大関・琴風)は、関脇となった1978年に左膝を負傷し、79年には幕下30枚目まで陥落。そこから努力ではい上がり、81年に大関の座をつかんでいる。矢後は「(親方に)普段からも言われているので、そういう(はい上がる)気持ちで取り組んでいる」と話した。

 まずは十両復帰という“第一関門”を突破した。「まだ3番ある。1個でも多く…というより、残り全部勝つ気持ちで臨みたいですね」。十両昇進を決めた昨年名古屋場所同様、7戦全勝で堂々と十両に返り咲くつもりだ。(勝田 成紀)

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