鶴竜、自己新の初日から11連勝 土俵入りでは館内から「いい人」のかけ声も

スポーツ報知
逸ノ城(右)を寄りきりで下し全勝を守った鶴竜

◆大相撲春場所11日目 ○鶴竜(寄り切り)逸ノ城●(21日・エディオンアリーナ大阪)

 横綱・鶴竜(32)=井筒=が、2敗の逸ノ城(湊)との一番を制して、初日からの連勝を自己新記録の「11」に伸ばして、4回目の優勝に前進した。

 進退問題に巻き込まれた先場所を含めて過去3回、初日からの連勝が止まった鬼門の11日目。「そういうことを考えないようにしていました」と無心を貫いたが、会場からの“後押し”の効果もあった。

 この日の横綱土俵入りの際には館内から、「鶴竜! いい人」のかけ声が飛んだ。白鵬には「大横綱!」、稀勢の里には「日本一!」と力強い声援が飛び交うが、今場所一人横綱として奮闘する横綱に飛んだ、思わぬひと言に、笑いを含んだ歓声が上がった。支度部屋では「です、ます調」で受け答え。朝稽古でも記者の方に歩み寄ってくる「善人ぶり」はまさに癒やし系だ。

 優勝争いでも単独トップを守った。「賜杯? まだまだ。(11連勝には)乗っていきたいですね」。内閣府への告発状、弟子の暴行発覚と土俵外では、平成の大横綱と呼ばれた貴乃花親方の“独り相撲”が注目されているが、肝心要の土俵では優等生横綱が締めくくりそうな気配が漂っている。

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