貴ノ岩、7勝目で十両残留…暴行事件の“被害者同士”の照ノ富士を押し出す

スポーツ報知
照ノ富士(右)を押し出しで破った貴ノ岩

◆大相撲春場所14日目 十両 ○貴ノ岩(押し出し)照ノ富士●(24日・エディオンアリーナ大阪)

 貴ノ岩が3場所ぶりの本場所で十両残留を決めた。照ノ富士を押し出して7勝目。「明日も思い切り」と話したが、十両最下位まで残り2枚で千秋楽に負け越しても陥落は1枚。関取の座は死守した。初日から4日間は欠勤してまで、弟子の状態を見守ることを優先した貴乃花親方も肩の荷が下りた。「安心しました。目標は15日間、土俵に上がること。部屋に帰ったら『ゆっくり寝なさい』と言いたい」と「ふぅ~」と大きく息を吐いた。

 安堵(あんど)した師匠とは裏腹に土俵上では複雑な思いが交錯していた。照ノ富士は昨年10月25日夜に元横綱・日馬富士関に暴行を受けた酒席で同席。ともに暴力を振るわれた被害者で鳥取城北高OB同士。「いろいろ考えすぎて…。相撲界に入って一番嫌な相撲」。照ノ富士が力なく土俵を割った姿には迷いも透けて見えた。「最後は思い切りやって終わりたい」と貴ノ岩。勝ち越して異常な注目を浴びた場所を締める。

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