貴公俊、1場所出場停止で春巡業も出られず 将来性見越し部屋での稽古は禁止せず

スポーツ報知
両国国技館に向かう貴公俊

 日本相撲協会は29日、東京・両国国技館で理事会を開き、本紙既報通り貴乃花親方(45)=元横綱=に委員から年寄への2階級降格処分を下した。同親方は春場所の無断欠勤や、付け人に暴行した弟子の十両・貴公俊(たかよしとし、20)の監督責任を問われていた。

 貴公俊は付け人への暴行事件で1場所出場停止の処分を科せられた。春場所は途中休場しており夏場所で幕下に陥落。名古屋場所は最悪の場合、三段目からの再スタートとなる。06年にカメラマンを暴行した露鵬(大嶽)は3日間の出場停止。協会の強い決意が厳しい処分となった。

 八角理事長は「春場所中日の支度部屋で付け人の貴西龍に拳で1回、平手で2、3回殴りました」と説明。危機管理委員会の鏡山部長は「協会が暴力問題で批判され暴力の根絶に取り組んでいるさなかに振るった点を最重要視した。全親方、全力士が一丸となって暴力の再発防止に力を入れなければならない状況。そのため過去の例より重い処分とした」と補足した。

 4月の春巡業も出場停止となったが「若い将来のある力士。立ち直って立派な力士に育ってもらいたい」(鏡山部長)という理由で、部屋での稽古は禁止しない意向が示された。

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