栃ノ心、十両力士相手に約20分間胸出す独自の調整

スポーツ報知
栃ノ心(右)は明生にぶつかり稽古の胸を出し

 大相撲の春巡業が長野・伊那市で行われ、夏場所(5月13日初日・両国国技館)で大関取りに挑む関脇・栃ノ心(30)=春日野=が、十両力士相手に約20分間も胸を出す独自の調整を行った。

 土俵下で四股などで体を温めていた栃ノ心がおもむろに土俵に上がった。翔猿(追手風)、矢後(尾車)、隆の勝(千賀ノ浦)、明生(立浪)の順に自分の胸にぶつからせた。「ちょっと多めにやろうかなと思った。自分がやってみたいという気持ちもあるしね」と巡業でも珍しい複数相手への胸だしの意図を説明。前日までは幕下相手に40番も胸を出しており、10日目となった春巡業で一つ階段を上がった形となった。

 春場所中に右肩を痛めたが、巡業を休むという選択肢はなかった。その理由は「親方がいるとね。部屋でやっているという感じというかね」。師匠の春日野親方(元関脇・栃乃和歌)が巡業部長のため、毎日土俵下から視線を受けながら稽古を積んでいる。「巡業の稽古がいい形でできている。(師匠がいるのは)大きいんじゃないですか」と“役得”の状況を証言。大関がかかる夏場所に向けて一つ不安が消えた。

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