栃ノ心に初めて負けた白鵬、1年間の成長に力負け「見ての通り」

スポーツ報知
栃ノ心(右)に寄り切りで敗れた横綱・白鵬

◆大相撲 夏場所12日目 ○栃ノ心(寄り切り)白鵬●(24日・両国国技館)

 横綱・白鵬(33)=宮城野=が、関脇・栃ノ心(30)=春日野=に26回目の対戦で初めて負けた。右四つがっぷりの体勢から強烈な引きつけ合い。最後は引きつけられて体が浮き、正面土俵に寄り切られた。

 昨年名古屋場所以来の対戦。その間に初優勝し、大関取りに挑むまでに成長した。この日の朝稽古後も、「過去の対戦成績(25―0)は関係ないでしょう」と最強横綱が最大限の警戒を持って大一番に臨んだ。力負けして2敗に後退。支度部屋では、「多少細かいミスはありましたけど、負けは負け」と潔く敗戦を受け入れ、栃ノ心のこの1年間の成長には「見ての通り。大関にふさわしいか? それは私が決めるものじゃない」と遮った。

 土俵下の藤島審判長(元大関・武双山)は、「白鵬が右四つがっぷりで負けた印象がない。ポカをしての負け、ツメが甘かったわけでもない。栃ノ心が力をつけた感じ。大関取りどころか横綱相撲だった」と歴史的ともいえる大一番を振り返っていた。

 帰りの車に引き上げる直前、右腕を動かすしぐさ。「大丈夫」とは言ったものの、熱戦の末に敗れた“傷痕”をいたわった姿が敗戦の大きさを物語っていた。

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