幕下・友風、６場所連続勝ち越し！幕内・嘉風との朝稽古成果出た

◆大相撲　夏場所１３日目（２５日、東京・両国国技館）

　尾車部屋のホープ、東幕下１３枚目・友風（２３）が東１７枚目・入江（玉ノ井）を押し出して４勝３敗。６場所連続の勝ち越しを決めた。

　苦しかった。一番相撲で彩（錣山）に勝った後、２連敗。心が折れそうになったという。そんな友風の江中を押したのが兄弟子・嘉風のアドバイスだった。「今場所は負け越しもいいぞ。ダサイ相撲を取るなら、思い切っていって負けた方がいい。でもその期待を裏切ってくれるとうれしい」と言われ、「自分の相撲を取ろう」と決めた。

　４番相撲から２連勝。前に出て土俵際の逆転技で負けた６番相撲も納得の一番だった。それでも６場所連続の勝ち越しをかけた取組はメチャクチャ緊張したという。「土俵下で控えている時に吐き気がしました。隣りの審判の親方から『落ち着け』と言われたほどでした」と振り返った。

　この日の朝稽古では本場所中はあまり土俵に入ることのない嘉風がわざわざ胸を出してくれた。「うれしかったですね。嘉風関から言われたのはお前は幕下と稽古したのでなく、このオレと稽古をしたんだぞ」と送り出してくれた。

　１３枚目で勝ち越し。来場所は１０枚目以内が濃厚だ。尾車部屋のホープが夢に向かって一歩、前身した。