白鵬、栃ノ心敗れて優勝“圏内”に復帰

スポーツ報知
栃ノ心(右)を破った勢いで土俵から落ちた正代に見舞われる白鵬(左)

◆大相撲 夏場所13日目○白鵬(上手出し投げ)勢●(25日・両国国技館)

 横綱・白鵬(33)=宮城野=が一夜にして優勝“圏内”に復帰した。

 目の前で全勝の関脇・栃ノ心(春日野)が敗れて上がった土俵。立ち合いで左上手を引くと一気に寄り立てたが、「昨日の反省が出てじっくりいきましたね」と勝負を焦らず。十分の左上手を放さず、最後は上手出し投げで正面土俵に投げつけた。要した時間は31秒だった。

 前日の栃ノ心との直接対決に完敗。残り3日で2差となり大きく遠のいた、と思った3場所ぶりの賜杯が再び近づいてきた。取組前、西の控えで気持ちを高めていると突然、巨体がふってきた。「正代が落ちてきた。何が起きたかわからなかった。自分の一番だけね。積み上げてしっかり終わらせないといけない。そういう感じで土俵に上がりました」。状況を把握するのにしばらく時間がかかったが、冷静に2敗を守りトップとの差が1に縮まった。

 残り2日。「片方(栃ノ心)とはもう対戦している。自分の力ではどうしょうもない」。他力だが41回目の優勝はあきらめるわけにはいかない。

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