栃ノ心破った正代、3場所ぶり勝ち越しも決め「すごくうれしい」

スポーツ報知
栃ノ心を引き落としで破った正代(左)

◆大相撲 夏場所13日目 ○正代(引き落とし)栃ノ心●(25日・両国国技館)

 無敵の進撃を続けていた“次期大関”に土をつけたのは無印の前頭4枚目・正代だった。まわしをとれずに焦れ(じ)れた相手が突いて出たところを思い切った引き技。腹ばいになって相手が落ちる前に右足だけで残り値千金の白星をもぎ取った。

 支度部屋で勝った映像を確認すると、「全然残っていますね。体がもっと斜めになっていたかと思ったけど普通に残ってたね」と自らの残り腰を自画自賛。なによりうれしかったのは過去2場所とも7勝7敗で迎えた千秋楽で負け越しており、3場所ぶりに勝ち越したという事実だ。「すごくうれしい。あと2日、気楽になる」と今場所最強の声もある栃ノ心を倒したこと以上に給金相撲を喜んだ。

 気力も十分だった。出番前はいつも以上に気合をいれてウオーミングアップ。「土俵上では緊張しなかったけど、その前はしていたかもしれない」と認めたマイペース男。朝も「今場所は毎日稽古場に降りろ」という師匠の時津風親方(元幕内・時津海)の指事を厳守。稽古終了直前に姿を現す日もあったが、この日は午前7時半に登場するほどやる気をみなぎらせていた。

 前夜は「食べログで4位にランクされたラーメン屋にいったんです」とゲン直し効果も力説。それに気をよくしたのか、「これからおいしいものを食べに行きます」と獲得した15本の懸賞を手にご機嫌で引き上げていった。

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