稀勢の里、1か月ぶり稽古再開 弟弟子・高安と三番稽古を11番

スポーツ報知
高安(中)と激しい内容の三番稽古を行う稀勢の里

 大相撲の横綱・稀勢の里(31)=田子ノ浦=が徳島合宿初日となった15日、全休した夏場所前以来1か月ぶりに相撲をとる稽古を再開した。徳島市内の徳島文理大内の体育館に造られた土俵で、弟弟子の大関・高安(28)と三番稽古を11番(9勝)と復活への一歩を踏み出した。

 広々とした体育館に造られた土俵に稀勢の里が入った。「精神的にもいい稽古じゃないですか。360度から見られていますしね」。約1000人の視線を感じると自然とテンションが高まった。「阿吽の呼吸、アイコンタクトじゃない」と言葉を交わさずとも高安と仕切り線で向かい合った。

 同じ相手と相撲をとる三番稽古で一気に土俵外へ運んだと思えば、突き返されて土俵下へ投げられる場面も。それでも、「今日に合わせて体を作ってきた。いい稽古ができていました」と手応えを強調した。

 左大胸筋などの負傷で連続休場が年6場所制(1958年)以降の横綱ではワーストの7場所。夏場所後の東京の部屋での稽古も非公開にするなどナーバスな雰囲気が漂っていたが、「環境もいいですからね。広いし良い土俵ですよ」。大関時代の2年前も香川・観音寺市で6月に合宿を行い、調子を上げて半年後の横綱昇進につなげた。四国での鍛錬は和製横綱にとっては吉兆の一つ。

 稽古後も併設されたトレーニング室で器具を使って筋トレも消化。「稽古が終わって(すぐに筋トレに)突入するのはなかなかない。体作りとか何かいい手応えを持って帰りたい」とメンタルは前向きだった。

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