貴景勝、秋巡業で大きな拍手に「頑張れ、と声をかけてもらうのはありがたい」

スポーツ報知
勢(左)を押し出しで破る貴景勝

 大相撲の元貴乃花親方(46)=元横綱=が1日付で日本相撲協会を退職したことに伴い、3日から東京・大田区で始まった秋巡業では、小結・貴景勝(22)が移籍後初めて公の場に姿を現して声援を浴びた。

 貴景勝が新天地で初めて土俵に上がった。土俵入りで「兵庫県出身、千賀ノ浦部屋」と紹介され、会場から大きな拍手が起こった。「頑張れ、と声をかけてもらうのはありがたい。しっかり稽古して頑張る」と力強い相撲を披露した。

 申し合い稽古では10番取った。元から千賀ノ浦部屋に所属していた幕内・隆の勝との同部屋対決もあり、今後の本場所で優勝決定戦以外では実現しない一番を、突き落としで制した。

 旧貴乃花部屋から引っ越しした2日夜の食事で、千賀ノ浦親方から「頑張ろう」と声をかけられた。「今までやってきたことは変わらないが、新しい部屋の方針に柔軟に対応していく」。千賀ノ浦部屋は今後、二所ノ関一門に加入する見込み。連合稽古で胸を合わせる可能性もある横綱・稀勢の里(田子ノ浦)も「いい力士がたくさん入って活気づく」と歓迎した。

 「皆さんが思ってるよりは前を向いている」と貴景勝の表情は明るい。今後、部屋でしのぎを削る隆の勝も「誰が一番上に立つか、そういう争いをしたい」と力が入る。秋場所は9勝6敗で勝ち越した。4場所連続の勝ち越しを目指す九州場所(11月11日初日・福岡国際センター)に向け、確かな一歩を踏み出した。(大谷 翔太)

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