当真、200キロ超え電車道で白星発進…部屋の体重計では計測不能、目標は180キロ

スポーツ報知
山本桜(右)を押し出しで破った当真

◆大相撲春場所3日目(12日、エディオンアリーナ大阪)

 前相撲2日目に“沖縄の怪物”当真(18)=宮城野=が登場。山本桜(式秀)を押し出して白星スタートを切った。

 立ち合いはローギア。そこから一気に加速し、勝負を一瞬で決めた。「相手がどう来るかわからなかったので、しっかり行こうと思いました。(相撲が)本格的になってくればもっと前に出て、足も出せるようになると思います」と笑顔を見せた。

 昨晩は緊張もせずに熟睡した。今朝も午前6時15分に起きた。土俵下に控えてるいる時は一人だけ両足を伸ばし、他の新弟子とは違う、余裕を見せていたが、実は「まわしを締めるとあぐらがかけなくなってしまう」と告白した。

 尊敬する横綱・白鵬からは「オレも一番出世したんだから、お前も一番出世を目指せ」とハッパかけられて奮い立った。しかし、厳命されている減量に関しては苦戦している。「部屋には200キロまでの体重計しかないんですけど、まだ200キロを超えている感じ。199キロにはなっていません」。ご飯を茶わん一杯に抑える炭水化物ダイエットと稽古、筋トレなどで減量に必死に取り組んでいるが、効果はまだ先のようだ。

 「最終目標は180キロです。兄弟子からも(体重を落として)体を作れと言われています。自分は腰も悪いので落とさないといけない。崩れない体幹、しっかりとした筋肉の鎧(よろい)を身に付けたい」。さらに「自分が負けたら稽古が足りないということ。相撲人生は長いですから、相撲は心でやるしかないと決めてますから」と続けた。

 その背景には家族に対する熱い思いがある。父・嗣有(つぐあり)さんは那覇市内で居酒屋を営み、子供の頃から支えてくれていた。兄・嗣成(つぐなり)さんは沖縄で「鼻笛芸人ハイサイ当真」という芸人として活躍していたが、現在は辞めて会社員をしているという。「みんな、すごく応援してくれています。相撲を始めた時からプロに入って家族に恩返ししようと決めています」。“沖縄の怪物”が夢に向かって走り出した。

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