貴景勝4勝目「先に先に、積極的に」

スポーツ報知
貴景勝(左)は送り出しで魁聖を下す

◆大相撲春場所6日目(15日、エディオンアリーナ大阪) 

今場所大関取りに挑む東関脇・貴景勝(22)=千賀ノ浦=が、東前頭筆頭・魁聖(32)=友綱=を送り出しで下して4勝目。5日目からの連敗を阻止し、中盤戦を白星スタートで飾った。

 立ち合い、頭から当たると瞬時に左に動き、前に出てきた魁聖を左ではたいて崩した。今場所初めて見せた立ち合いからの横の動き。「先に先に、積極的に行かないとダメだと思った。体の大きさが違うので、積極的に」と振り返った。

 5日目に先場所Vの玉鷲に敗れ、序盤で2敗していた。この日の朝稽古は今場所初めて、無言で稽古を切り上げた。「自分が何で実力を上げていったかを思い出して、少し考えた。相撲の内容とか考えない。精神論、精神論で」と自分と向き合った。

 平成以降に生まれた大関は25人。そのうち昇進場所で5日目までに2敗したのは00年名古屋の魁皇、08年春の安馬(のちの日馬富士)の2人だけ。関脇は上位陣との取組が後半に組まれることが慣例で、多くは序盤に白星を重ねている。昇進には2ケタ白星がノルマだが、中盤戦以降は2横綱3大関との対戦を控える。平幕に取りこぼさない上で格上2人以上を破る必要があるが、上位で対戦成績が勝ち越しているのは栃ノ心だけだ。

 厳しい道のりが待つ。だが一日一日を戦い抜く気持ちに変わりは無い。「昨日負けたからどうとか、勝ったからどうとかそういう感覚で話をしてたらダメ。1つ勝ったとか負けたとか、そういうことは考えない」と、キッパリ語った。

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