羽生、SP世界新からまさかのフリー5位「しょうがねえ」

2017年9月25日6時0分  スポーツ報知

 ◆フィギュアスケート オータム・クラシック最終日(23日、カナダ・モントリオール)

 【モントリオール(カナダ)23日=高木恵】男子フリーは今季初戦の羽生結弦(22)=ANA=がジャンプミスを連発し、155・52点でフリー5位、合計268・24点で2位に終わった。前日のショートプログラム(SP)で世界最高得点を記録し首位に立ったが、177・87点、合計279・07点のハビエル・フェルナンデス(スペイン)に逆転を許した。女子フリーは三原舞依(18)=神戸ポートアイランドク=が132・84点、合計199・02点で2位。

 演技後、羽生はリンク中央でつぶやいた。「もう、しょうがねえ!」。2季ぶりにリンクへ帰ってきた安倍晴明の「SEIMEI」は、冒頭の1つのミスから崩れていった。SPで世界最高得点を記録した翌日に、フリーの自己ベストを68点近く下回る155・52点。振り幅の大きな結果だったが「悔しさという大きな収穫があった」。平昌五輪シーズン初戦での敗戦を、むしろ笑顔で歓迎した。

 右膝の違和感の影響で、今季初戦は4回転ループを回避。前半は難易度の低いジャンプに変更した。冒頭から3本連続で3回転が続く構成は「逆に思い切ってできない難しさがあった」と最初のルッツがまさかの1回転に。すると「次のループを4回転にしようか」と一瞬、“禁断のジャンプ”が脳裏をよぎるほど心に乱れが生まれていた。

 後半の2つの4回転トウループは共に2回転に。得意のトリプルアクセルで転倒、最後に予定を変えて跳んだ4回転トウループは両足着氷。「雑念がすごく多かった。いろいろなことを考えすぎて、ぐちゃぐちゃになってしまった」。ジャンプ8本中、成功は3本のみ。フリーでの150点台は14年のNHK杯以来、5位以下は6位だった10年ロシア杯以来のことだった。

 胸元のデザインを変更するなど、より洗練された新衣装で迎えた“再演初日”。「挑戦しないと僕らしい演技は絶対にできないと分かった。できることを出し切っていない。もっとやりたい」。落とした構成で失敗を重ね、不完全燃焼に終わった自分が許せなかった。

 「ルッツもできなくはない」と自ら切り出した。ブライアン・オーサーコーチは今季中の4回転ルッツの導入を示唆している。「強い自分を追いかけながら、さらに難しい構成で追い抜いてやろうって思っている」。火がついた闘志が、4種類目の4回転の投入を早めることになるかも知れない。

 ◆ゆづに聞く

 ―昨日と何が違った?

 「いや、特になかった。いいショートの後のフリーは難しいっていうのは分かっている。ただ、そういうの関係なく、慣れていない構成っていうのもあったし、余計な力が入りすぎた」

 ―初戦の印象?

 「ショートの点数とか演技内容っていうのは、オリンピックで優勝するぞっていう、印象としてはものすごく強いものを残せたと思う」

 ―どういう種類の悔しさ?

 「もどかしい悔しさ。やっぱり(4回転)ループをやればよかったかなって思うところもあるし。練習では毎日1回ずつ跳んでいて、確実にいいものになってきている」

 ―気持ちで滑った?

 「最後はそう。集中力の弱さは僕のスケート人生のなかで永遠の課題。いい時と悪い時の差が激しい。ガラスのピースを1つ1つ組み合わせてピラミッドを作るんじゃなくて、粗くてもいいから頂点まで絶対にたどりつける地力も必要」

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