宇野昌磨、絶不調でも「逃げるの嫌」攻めてフリー1位…3季連続ファイナル決めた

2017年11月20日7時0分  スポーツ報知

 ◆フィギュアスケート GPシリーズ第5戦・フランス杯 最終日(18日、グルノーブル)

 【グルノーブル(フランス)18日=高木恵】男子は昨季世界選手権2位でショートプログラム(SP)2位の宇野昌磨(19)=トヨタ自動車=が合計273・32点で2位に入り、シリーズ上位6人で争うファイナル(12月7~9日・名古屋)に3シーズン連続で進出した。フリーは179・40点で1位だったが、前世界王者のスペインのハビエル・フェルナンデス(26)の283・71点に及ばなかった。

 どんなに調子が悪かろうが、宇野の全身からは闘志がみなぎっていた。4回転トウループと3連続ジャンプで2度転倒したが、下を向くことはなかった。「ジャンプは全部、不安要素がいっぱいで苦しい演技だったけど、最後まで諦めないという気持ちで滑った」。昨季のプランタン杯から5戦続いていた300点超えはならなかったが、3季連続のファイナル進出を決めた。

 メインリンクでの練習が始まった16日からジャンプは乱れたままだった。冒頭の4回転ループは気合で決めた。「体力も切れてスピードもなかった」という後半。回転不足に終わった4回転フリップへ向かうステップ中に「3回転にしようか」と一瞬よぎったが、挑んだ。3回転フリップを跳んだ場合、その後の構成を変えなければならない。ただ、それ以上に「逃げるのは嫌だった」。

 優勝したスケートカナダ後にインフルエンザに見舞われ、練習ができなかった。周囲が驚くほどの練習量を誇る19歳。納得いくまでリンクを降りないこともある。動けなかった4日間、ベッドの上で思ったことは「早く練習がしたいな」。もどかしい時間を過ごし、改めて日々の積み重ねの大切さを知った。

 野菜嫌いのマイペース。遠征には青汁を携帯するようにしているが、すぐに飲むのを忘れる。健康のために野菜を摂取するよう周囲は勧めるが「体が必要だと思ったら、勝手に食べたくなるはず。今は健康診断も問題ないので、食べたくなるまで気長に待ちます」。リンクを降りてもぶれることはない。

 「達成感はない。悔しいと言える状態ではなかった。次にこういう演技をした時に、悔しいと思える状態で試合に臨みたい」。3度目のファイナルは地元名古屋での開催。朝、昼、夜と3食肉ざんまいの“肉食系スケーター”は「攻める」が信条。2年連続3位の舞台で雪辱の滑りを見せる。

 ◆体調管理にマスクマン変身宣言
 2位だったフランス杯から一夜明けた19日、宇野がエキシビションに参加。体調管理の大切さを思い知ったという19歳は「マスクが好きじゃないんですけど、人混みではつけるようにしようかな」とマスクマンへの変身を宣言した。GPファイナルは男女あわせて日本選手の出場が宇野一人になる可能性を問われ「今最初に思ったのは、お客さんがあまり入らないんじゃないかな…って」と笑いを誘った。ファイナル4連覇中だった羽生結弦(22)=ANA=は不在。「一番モチベーションが上がるのは同じ試合に出て競い合うこと。ただ、羽生選手が出ない試合もたくさんあるし、それでモチベーションが下がるということはない」と話した。

  • 楽天SocialNewsに投稿!
冬スポ
今日のスポーツ報知(東京版)