高梨沙羅、団体V K点越えなくても「勝てていい流れつかめた」

スポーツ報知
団体戦で優勝し、スマホで記念写真を撮る(左から)勢藤、高梨、伊藤、岩渕(カメラ・相川 和寛)

◆W杯ジャンプ 女子蔵王大会第2日(20日、山形・クラレ蔵王シャンツェ=HS102メートル、K点95メートル)

 団体第2戦が行われ、岩渕香里(24)=北野建設=、勢藤優花(20)=北海道ハイテクAC=、伊藤有希(23)=土屋ホーム=、高梨沙羅(21)=クラレ=で臨んだ日本は合計761・7点で、昨年12月のヒンターツァルテン大会に続く団体2連勝を飾った。

 力を合わせて味わう白星には、特別な感情がある。エース4番手の沙羅は1回目に93メートルを飛び、全体2位の104・0点を稼いで流れを引き寄せた。右頬にはチームメートでおそろいにした日の丸のペイント。「団体で勝つと、やっぱり感動が倍増するなと思った」と無邪気に喜びに浸った。

 団体Vは危なげなく手中にしたが、2回ともK点には届かなかった。特に2回目は助走で十分に加速できず、89メートルにとどまった。「しっかり乗ってから(姿勢を)落としきることができていなかった。五輪の前に(課題に)気づけたのは不幸中の幸い」。全日本連盟の斉藤智治ジャンプ部長も「(団体戦は)今日のメンバーで勝てなかったらダメ。内容を五輪までにもう3段階くらい上げないと」と活を入れた。

 平昌五輪の金メダルを争うルンビは89・5メートル、95・5メートルの合計201・3点だった。沙羅は199・8点。個人第7戦の44・9点差より大幅に詰めたが、まだ届かない。21日の個人第8戦は今季W杯国内最終戦。「勝てたことで良い流れはつかめた。気を引き締めて切り替えたい」。単独最多の54勝目を手にして、憂いなく五輪へ向かいたい。(細野 友司)

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