渡部暁斗、日本勢初3日連続V「余力を残した状態で走り切れた」

スポーツ報知

◆W杯スキー ▽ノルディック複合個人第12戦(28日・ゼーフェルト=オーストリア)

 ノルディック複合はオーストリアのゼーフェルトで3日間、3試合の総合成績で争う「トリプル」最終戦を兼ねた個人第12戦が行われ、平昌五輪代表の渡部暁斗(29)=北野建設=が第11戦に続く3連勝、通算13勝目を挙げた。W杯3連勝は自身初で、シーズン4勝も自己最多。「トリプル」の3戦全勝も、16年のフレンツェル(ドイツ)に続く史上2人目(通算4度目)となった。

 “キング・オブ・スキー”の名にふさわしい勝ちっぷりだ。両腕を突き上げ、ゴールした渡部は「勝ててホッとしている。余力を残した状態で走り切れた」と、危なげなく「トリプル」初制覇。14年の創設後、3連勝は史上2人目で日本勢では初の快挙。4年前に3連勝で制覇したフレンツェルは、直後のソチ五輪で個人ノーマルヒル金メダル。五輪優勝を狙う渡部には“吉兆”の3連勝だ。

 前半飛躍でK点(99メートル)越えの104メートル、103メートルを飛び、首位発進。後半距離は通常の1・5倍の15キロで争われたが、2位に48秒差、3位に2分20秒もの差をつけてスタートし、後続を大きく突き放した。好調の飛躍を武器に五輪へ弾みをつけ「距離の調子がもう少し上がれば、すごく楽しくなるんじゃないか」と自信をのぞかせた。

 自己最多のシーズン4勝を挙げ、五輪前に残すのは地元開催の白馬大会(2月3~4日)2試合。「(走りは)五輪に向けてちょっと改善が必要」と話すが、連勝してシーズン6勝とすれば、荻原健司が持つW杯複合日本勢最多タイとなる。五輪2大会連続団体金のレジェンドに肩を並べて、平昌へ乗り込む。

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