羽生結弦、団体戦回避で個人戦に照準!66年ぶりの2連覇へ今月中旬に現地入りへ

スポーツ報知
フィギュア団体戦を回避し、平昌五輪に臨む羽生

 男子フィギュアスケートの14年ソチ五輪金メダリストで、平昌五輪代表の羽生結弦(23)=ANA=が9日開幕の団体戦を回避し、ディック・バトン氏(米国)以来66年ぶりの2連覇を狙う個人戦に照準を合わせたことが2日、分かった。昨年11月のNHK杯で右足首を負傷したがリハビリを経て出場にメドが立ち、今月中旬に現地に入る見込み。絶対王者が待望の五輪舞台に間に合った。

 羽生が平昌五輪に間に合った。9日に始まる団体戦は回避し、16日にショートプログラム(SP)、17日にフリーが行われる個人戦が3か月半ぶりの“復帰戦”になる。五輪の出場登録選手が確定する7日に正式発表される見通しだ。

 現在は拠点のカナダ・トロントで調整を続けているが、当初の予定よりも回復は大幅に遅れていた。日本スケート連盟によると氷上練習をスタートさせたのは1月に入ってから。初出場だった14年ソチ五輪では団体戦のSPで首位に立ち、個人戦金メダルへ弾みをつけた。今回は負傷箇所への負担を考慮し団体戦は回避。今月中旬に現地入りし、個人戦に集中するとみられる。

 昨年11月のNHK杯前日練習で4回転ルッツを跳んだ際に転倒し「右足関節外側靱帯(じんたい)損傷」の診断を受けた。「10日間の絶対安静」で、痛みがなければ3~4週間でパフォーマンスが元のレベルに戻る見通しとされていた。その後、腱(けん)と骨にも炎症が見つかっていた。

 12月になっても痛みが取れず、年末の全日本選手権を欠場するなど調整遅れを心配する声もあった。1月16日のスケート連盟理事会後、羽生の氷上練習再開を報告した小林芳子フィギュア強化部長は「本人の努力があり、気持ちを切らさずにここまで来られた」と口にした。気力を奮い立たせながら、大舞台までたどり着いた。

 復帰戦は五輪で66年ぶりの連覇がかかる大一番となる。会場の江陵アイスアリーナは昨年2月にプレ五輪大会として開催された四大陸選手権で経験済み。欠席した1月のテレビ朝日ビッグスポーツ賞授賞式では「平昌五輪に向けて強い気持ちを持って日々過ごしています。これからも努力を重ね、自分を超え続けたいと思います」とメッセージを寄せていた。個人戦のSPまで2週間。シーズン中に3か月半も実戦から離れたことは初めてだが、経験という大きな武器で連覇に挑む。

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