渡部暁斗が2大会連続の銀メダル、日本の冬季五輪のメダルは通算50個に

スポーツ報知
105・5メートルで3位につけた渡部暁斗のジャンプ

 ◆平昌五輪第6日 ノルディック複合個人ノーマルヒル後半・距離(14日、アルペンシア距離センター)

 ノルディックスキー複合個人ノーマルヒルで前回ソチ五輪銀メダルの渡部暁斗(29)=北野建設=が14日、2大会連続で銀メダルを獲得した。前半飛躍でヒルサイズに3・5メートルと迫り、3位で折り返し。後半距離で2位に順位を上げたが、金メダルには届かなかった。日本の冬季五輪のメダルは通算50個目。

 ソチ五輪前は個人総合が2位、シーズンの最高順位も2位で、本番も銀メダル。“シルバーコレクター”の名を返上するため、今大会はワールドカップで5勝を挙げて個人総合首位で乗り込んだ。複合の個人種目で日本勢初の金メダリストにはなれなかったが、堂々の銀メダルで日本のエースの意地を見せた。

 前半飛躍は世界の強豪の多くが風に悩まされたが「ラッキーだった。いろいろ含めてオッケー」と笑みを浮かべていた。金メダルへの期待が膨らむ位置で後半距離をスタートすると、「今まで一度も守りに入ったことがない」と胸を張る滑りで2位に浮上。夢の金メダルには惜しくも届かなかったが、終盤に猛追を見せて最後まで戦い抜いた。

 こだわるのは結果より中身だ。納得するレースをするため、常に攻めのスタイルを追求した。今季に向け、得意の飛躍も修正。感覚が狂う危険性があるが「キープしようと思ったことはない。常に変化を求めている」と歩みを止めなかった。

 20年前に冬季五輪を開催した長野県白馬村出身。白馬高時代に初出場した2006年トリノ五輪以降、日本の中軸として活躍した。平昌五輪には妻・由梨恵(29)=白馬ク=もフリースタイルスキーで出場する。

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