羽生、世界最高構成で勝負!ソチと同じ吉兆のトップ滑走引き当てた

スポーツ報知
公式練習でキレのある滑りを見せる羽生(カメラ・酒井 悠一)

 16日に行われるフィギュアスケート男子ショートプログラム(SP)の滑走順抽選が14日、会場の江陵アイスアリーナで行われ、66年ぶりの連覇がかかる羽生結弦(23)=ANA=は30人中25番、最終グループのトップに決まった。金メダルを獲得した4年前のソチ五輪のSPも第4組のトップ(19番)。吉兆のトップ滑走で、好発進を決める。宇野昌磨(20)=トヨタ自動車=は28番、田中刑事(23)=倉敷芸術科学大大学院=は22番。

 吉兆のトップ滑走だ。世界ランク1位の羽生が最初にくじを引いた。同ランク上位6人が入る最終組のトップの「25番」を引き当てた。金メダルを獲得した4年前のソチ五輪のSPは19番目。そのときは第4組の最初に入り「SPは(組の)1番滑走の方が気持ちが楽です」と話した通り、史上初の100点超えとなる当時の世界最高得点101・45点で首位に立った。ソチの再現を狙う。

 11日の韓国入り後3度目の練習となったこの日、予定より2分遅れでリンクに登場。スケーティングやステップを入念に確認した後、ジャンプを4本跳んだ。最初は3回転半ジャンプ(トリプルアクセル)。続いて4回転―3回転の連続トウループを鮮やかに決めた。3本目の4回転サルコーは韓国入り後初の転倒も、すぐに跳び直し成功させた。

 SP「バラード第1番」の曲かけではジャンプは跳ばなかったが、冒頭が4回転サルコー、後半にトリプルアクセル、4回転―3回転の連続トウループで、112・72点の世界最高得点を記録した今季初戦のオータムクラシックと同じ構成だった。“世界最高構成”で本番に臨むことになりそうだ。

 ジャンプは冒頭の4本しか跳ばずに調整を済ませた。両足の爪先を180度外に広げて滑るイーグルで腰を大きく落としたり、片足を高く上げるなど、様々なバリエーションで滑りを確認した。羽生のコーチの一人、トレイシー・ウィルソン氏は「スケーティングにヨガやピラティスの動きを加えたもの」と説明した。

 今季5戦全勝の米国のネーサン・チェン(18)は26番。前世界王者のハビエル・フェルナンデス(26)=スペイン=は29番に入った。世界が注目する4か月ぶりの実戦復帰は午後1時48分。圧倒的な滑りを見せ、後続に重圧をかける。(高木 恵)

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