荻原健司さん、渡部暁斗は「尊敬すべき日本、世界を代表するアスリート」

スポーツ報知
ゴール直後に記念撮影をする(右から)渡部暁斗、エリック・フレンツェル、ルーカス・クラプファー(カメラ・相川 和寛)

◆平昌五輪第6日 ノルディック複合個人ノーマルヒル(14日、アルペンシア距離センター)

 ノルディック複合団体の92年アルベールビル、94年リレハンメル五輪で金メダルを獲得し、現在は北野建設GMを務める荻原健司氏(48)は渡部暁を「よくやった。尊敬すべき日本、世界を代表するアスリート。ラージヒルも2つ目のメダルは間違いない」とたたえた。

 荻原氏は14年ソチ五輪後の“変化”に気づいていた。「一番感心しているのは、ソチ五輪前後は競技を理由に断っていた取材依頼をできるだけ多くこなしていること。自分の口から発信し、盛り上げることが複合競技の将来につながるという自負や自覚がある」

 通算52個のメダルを獲得した冬季五輪の歴史で、2大会連続金メダルに輝いたのは荻原氏らの複合団体ただ1つ。それでも「メダルを取って帰ってきても、やっぱり(複合は)マイナーな競技というのが出発点。自分はここにいるぞ、というのを自分の力で発信しないといけないと思っていた」という。

 渡部暁自身、言葉にこだわった4年間だった。「ソチの頃は(目標を)『メダル』と濁していた。『金メダル』と言い切ることが大事。発言には気をつけて、言うべきことをハッキリ言わないと」。ソチの銀をステップに、どうしたらもう一段上に行けるか。そして、複合競技自体も脚光を浴びられるか。「単に自分の夢や目標のためでなく、複合(競技全体)を意識することで、練習への意気込みや取り組みも大きく違ってきている」と荻原氏は後継者の成長に目を細めた。

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