渡部暁、ストック接触のアクシデントも「結果はあまり変わらなかったと思う」

スポーツ報知
メダルを逃した渡部暁斗

 ◆平昌五輪第12日 ▽複合個人ラージヒル決勝(20日)

 複合個人ラージヒルで、渡部暁斗(29)=北野建設=は無念の5位となった。距離で4~6位につけていたドイツ勢が最後の上りでスパート。ルゼック、リースレ、フレンツェルが金、銀、銅を独占。最後は倒れ込むほど渡部暁も必死に追ったが、及ばなかった。

 「前半、とりあえず逃げてみようと思ってハイペースでいって、力を使ってしまって、そこで疲れてしまって、もう少しドイツの3人もガンガン行くかと思ったが、彼らも疲れていたのか、僕の後ろを離れていかなかった」

 前半の飛躍で134メートルを飛んで138・9点の首位に立って距離に臨んだが、徐々に追いつかれると、最後の3キロは混戦模様に。渡部暁は8・5キロ過ぎに前に出て勝負に出たが、下り坂で後続に吸収された。「(1秒差の2位でスタートした)リーベル選手(ノルウェー)の方がスキーが滑っている感じで、前へ行ってほしいと思った時もあったが、行くそぶりもなかったので、自分のリズムをキープした。仕掛けようと思ったところで、残っている力を振り絞って仕掛けてみたが、少し至らなかった」

 続く上り坂ではスキーを取られ、集団の最後尾に落ちた。混戦の中で他の選手とストックが接触しバランスを崩すアクシデントもあった。しかし渡部暁はそれを言い訳にしなかった。「少しバランスを崩して、立て直すのに時間がかかってしまった分、離れて下りに入ってしまったのは良くなかったが、接触がなかったとしても体力をかなり消耗していたので、結果はあまり変わらなかったと思う」と振り返った。

 個人種目で悲願の金獲得はならなかったが、まだ22日の団体戦が残っている。「きょうはあまりレースができなかった。みんな反省点があると思うので、それぞれ修正して、メダルを取れるように。僕もいい仕事をしたいなと思います」と次を見据えていた。

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