ビッグエア4位・岩渕の恩師、地元が感動、北京五輪で「メダルに届く」

スポーツ報知
女子ビッグエア決勝で岩渕の試技に沸くパブリックビューイングの会場

◆平昌五輪第14日 ▽スノーボード女子ビッグエア(22日、アルペンシア・ジャンプセンター)

 平昌五輪スノーボード女子ビッグエア決勝に出場した岩手・一関市出身の岩渕麗楽(れいら、16)=キララクエストク、一関学院高1年=を応援するパブリックビューイング(PV)が22日、同市内で開催され、岩渕が昨年卒業した東山中の生徒ら約460人が声援を送った。147・50点の4位で冬季五輪の日本女子最年少メダルにはあと一歩届かなかったが、初出場での入賞に、会場からは4年後の「北京五輪でメダル」という期待の声が響いた。

 歓声とため息が会場を包んだ。座席数350を大幅に超える約460人が駆けつけたPV会場。岩渕はメダルを懸けた3回目の試技は尻餅をついてしまい、4位。2010年バンクーバー大会フィギュアスケート女子銀メダルの浅田真央(19歳153日)を超える16歳70日での日本女子最年少メダル獲得はならなかったが、全校応援を行った岩渕の母校・東山中体操部顧問の千葉玲子教諭(60)は「世界の4番はすごい。よく頑張った」とねぎらった。

 岩渕は中学時代、冬場を中心とした半年間をスノーボード、夏場の半年間は体操部で活動した。同じ学年の部員は岩渕ひとりだけだったが、千葉教諭は「とことん突き詰める子。スノーボードにも生きていると思うけど、宙返りは本当に上手だし、体の軸がしっかりしていたので、平均台はほとんど落ちない」。少ない練習時間ながら、体操でも岩手県大会に出場し「スノーボードもすごいけど、体操の練習をもっとできたら、もっと伸びたんじゃないですかね」という。

 中学2年の妹・璃音(りおん)さんが体操部に所属していることもあり、恩師には五輪出場が決まる前だった昨年11月に会う機会があった。「(五輪に)出られるように頑張ってね」と送り出した千葉教諭は「最後(3回目の試技)は緊張している顔だった。いつもの麗楽さんだったら、メダルに届くと思うし、頑張ってほしい」とエールを送った。

 今も一緒に通学している、いとこの佐藤沙羅さん(一関学院高2年)の誕生日には、岩渕自ら手作りしたスイートポテトのタルトをプレゼント。16歳は周囲の支えを感じ、期待に応えられるよう、世界を飛び回っている。地元後援会は「4年後は金メダルが取れるように応援していきましょう」と、岩渕が世界の頂点で満面の笑みを見せることを信じている。(遠藤 洋之)

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