羽生、25日の閉会式「出る」 旗手待望論には「静かあに楽しみたいなあと」

スポーツ報知
ウズベキスタン代表のミーシャ・ジー(左)と上着を交換し、リラックスした表情を見せる羽生

 フィギュアスケートは23日に女子フリーが行われる。ショートプログラム(SP)で自己ベストを更新し5位につけた坂本花織(シスメックス)が、17歳10か月の冬季五輪日本女子最年少メダルへ逆転表彰台を狙う。坂本とSP4位の宮原知子(19)=関大=に、男子66年ぶり連覇の羽生結弦(23)=ANA=は「頑張ってほしい」とエールを送り、25日夜の閉会式に出席する意向を示した。

 羽生が前回のソチ大会に続き、閉会式を金メダリストとして行進する。「出るつもりです。一人の選手として、日本代表選手団の一人として、普通に楽しみたいなと思っている」。一部では“旗手待望論”が浮上しているが「自分はそのつもりないです。あのお、静かあに楽しみたいなあと思っています」と笑顔でやんわりとかわした。

 前日21日に続く練習では、4回転サルコーや4回転トウループを決めた。金メダルの一夜明け会見で「正直言ってしまうと、若干満足しちゃっている。モチベーションは4回転アクセルだけ」と話していたが「ちょっとやる気にはなったかな」。試合後も右足首の痛み止めを飲んでいる。25日のエキシビション後に、薬の量を減らしていく予定。連覇がかかる世界選手権については「未定。足首の状態が悪いということを念頭に置きながら決断したい」と慎重だった。

 「いろんなものを諦めてきたからこそ、今回の金メダルの価値がすごく高まった」と振り返った王者。大トリを務めるとみられるエキシビション練習では銀メダルの宇野昌磨(20)=トヨタ自動車=、4位の金博洋(中国)らとショートトラック競走に興じた。先頭で入ったコーナーで転倒し壁に激突。ひやりとする場面もあったが、全身全霊をかけた戦いを終えた今、表情は穏やかだった。1か月半断っていたゲームを解禁したことも明かした。

 昨年11月に4回転ルッツを跳んだ際に転倒し、右足首を負傷した。現在もルッツとループの踏み切りで痛むという。大技の再投入については「せっかく習得したのになんなんですけど、やっぱり足首の負担が大きすぎる。ルッツはしばらくお別れかなと思っている」。主役を張った大会に閉会式で別れを告げた後、日本で右足首の回復を最優先させる。(高木 恵)

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