ヨナさん、初めてしゃべった…“キッズ”健闘「感謝したい」

スポーツ報知

 平昌五輪の広報大使を務めるバンクーバー五輪のフィギュアスケート女子金メダリスト・金妍兒(キム・ヨナ)さん(27)は23日、江陵アイスアリーナで女子フリーを観戦した。5日の開会式で最終聖火ランナーを務めた後はメディアに登場することはなかったが、「ヨナ・キッズ」と呼ばれる後輩の崔多彬(チェ・ダビン、18)と金ハヌル(15)の2人の健闘を受け、初めて報道陣の取材に応じ「先輩として感謝している」とコメントした。

 ヨナ・キッズ2人の健闘に、会場からは温かい拍手が巻き起こった。崔は7位、金は13位。メダルには届かなかったが、実力を出し切った。観客席では金妍兒さんも一緒に拍手を送っていた。そして大会開始後、初めて取材に答えた。

 「彼女たちにとって初めての五輪が自国での大会。緊張で震えるのではないかと心配しましたが、自信を持って失敗なく終えて殊勝です」「最後まで良い舞台を見せるため、努力したことを先輩として感謝したい」などと淡々とした表情で話した。

 金妍兒さんは昨年、平昌五輪の広報大使に就任。コカ・コーラ社の大会公式飲料水「江原平昌水」の専属モデルとしてテレビCMに出演するなど広報活動をしていたが、開会式以降は公の場に姿を見せず、男子スケルトンやアイスダンスを観戦に来ているところをカメラマンに撮られた程度だった。

 韓国のスター選手不在の大会と言われていた五輪だけに、金妍兒さんがキャスターなどとして、フル稼働する大会になるのかと思っていたが、現役時代に激しいライバル争いを繰り広げた浅田真央さん(27)と同様、今大会はほとんど姿を見かけない。ニュース専門放送局に勤める男性はこう話した。

 「テレビ各局からはキャスターのオファーはあったが、存在が大きいだけに1局だけ出れば不公平になってしまうのでやめたようです。表向きは『引退した自分が選手より目立ってはいけない』というのも理由にしているようですが、実際には過去にプライベートを報じられたことなどからマスコミ不信になっている事情もあります」

 ザギトワ、メドベージェワのロシア勢が金、銀を獲得したが、「ここに金妍兒がいたらどうなっていたか」という質問に金妍兒さんはこう答えた。「私は引退して4年。完全に別の時代の人なので比較するのは難しい。言えるのは技術的により多くの選手が成長しているということです」。金妍兒さんにとっては遠い過去の話となっているようだった。

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