スノボ代表・広野あさみ、平昌を語る ジャンプ高梨と交流「スノボをやりたいそうなので、教えてあげたい」

スポーツ報知
五輪を振り返り、今後の展望を語った広野

 平昌冬季五輪スノーボード女子代表の広野あさみ(27)=TJR=が、このほどインタビューに応じ、初の大舞台を振り返った。スロープスタイルで12位、ビッグエアでは予選敗退と入賞は逃したものの、さわやかな“あさみスマイル”を貫いた。今後は競技続行も視野にスノーボード人口拡大を目指しつつ、また、結婚への思いなど多くを語った。(取材・構成、中田 康博)

 ―平昌五輪が終わって2週間経ちました。

 「五輪では今までの中で一番、注目されました。富山駅に降りたら、たくさんの報道陣に迎えてもらって…。取材も多かったですが、楽しかったです」

 ―スキージャンプの高梨沙羅選手と交流があった?

 「現地で初めて会って、仲良くなりました。ビッグエアとスキージャンプの競技場が向かい側だったので、お互いに『怖そうだね』と…。見た目通り、(高梨は)ほんわかした性格で、一緒にご飯を食べました。見せてもらった銅メダルは、いろんな重みを感じました。スノーボードをやりたいそうなので、教えてあげたいですね」

 ―選手村の生活は?

 「15階建てのアパートは新築でしたが、大会後に売り出すようなので、壁やキッチンは板でカバーされ、ちょっと居候させてもらっているような感じ。お風呂はあったけど、ぬるま湯しか出なかった…。部屋に土産セットが置いてあって、ギャラクシーのスマホをもらえました」

 ―スロープスタイルの競技時は厳しい天候でした。

 「W杯だったら延期になるほどの強風でした。選手の間では、すごいブーイングでしたね。四方八方から吹く風だったので、当たり外れが大きかった。何人かはケガをしたみたいで残念だったなと思います」

 ―ビッグエアのレベルは高かった?

 「普通、予選は抑えてくるけど、みんな最高の技を披露してました。私も最高の技を出しましたが、少しだけ回転が足らなかった。クオリティーが高く、着地が出来ていたら高得点をもらえたと思います。悔いはありますが、やれることは出し切りました」

 ―22年の北京五輪は?

 「女性なので、結婚とかどうしようかな、という感じです。スロープとビッグエアでは、結婚している選手はいないですね。この4年間が相当ハードだったので、もう1回できるか?と言われると、本当に覚悟がいる。簡単に出たいと言えなくて、すぐに答えは出せないです」

 ―どこが大変でした?

 「ずっと海外に行っていないと勝てないし、4年間、常に気を張っていないとケガをしちゃう。1年で300日ぐらいは日本にいなかったです。スポンサーの資金だけでは足りない時期もあり、親にも迷惑をかけました。次に出場するなら、メダルを取る覚悟が必要だと思っています」

 ―今後の予定は?

 「今月30、31日に白馬のイベント兼大会に出る予定です。楽しませるような滑りをしたい。今後は講演会などで、小中高生に向けて自分の経験を話していきたい。スノーボード人口を増やしたいという思いもあります」

 ◆広野 あさみ(ひろの・あさみ) 1990年11月8日、富山市生まれ。27歳。滑川高を卒業後、全日本ウィンタースポーツ専門学校(新潟)に進学し、本格的に競技を始める。11年にスノーボードクロスでプロ資格を取得。15年のW杯スロープスタイルで6位、今年1月のW杯で同9位。身長160センチ、58キロ。血液型A。

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