渡部暁斗、ノルディック複合総合V「正直嬉しい」荻原健司以来2人目

スポーツ報知

◆W杯スキー(18日、ドイツ・クリンゲンタール)

 ノルディック複合は、ドイツのクリンゲンタールで個人第20戦を行い、平昌五輪個人ノーマルヒル銀メダルの渡部暁斗(29)=北野建設=が3位。今季2戦を残し、自身初のW杯個人総合優勝を決めた。日本勢の個人総合優勝は、92―93年季から3連覇した荻原健司(48)=現・北野建設GM=以来、史上2人目。悲願の五輪金メダルこそ逃したが、W杯年間王者の座を勝ち取り「ミスターNO2」を返上した。

 渡部暁が、王者になった。日本勢では“キング・オブ・スキー”こと荻原以来のW杯個人総合制覇だ。前半飛躍が強風で中止。16日の予備飛躍の成績で1位で迎えた後半距離。「ベストを尽くす」の言葉通り、18秒差の個人総合2位シュミットに先着。「勝てなかったのは残念だけど、総合(優勝)が決まって正直うれしい」と念願の個人総合初優勝を喜んだ。

 昨年11月の今季開幕前と今年2月の平昌五輪直前の2度、左脇腹の骨を折りながらも言い訳をせず、「骨は折れても心は折れなかった」と笑い飛ばした。今年1月末の3連戦「トリプル」で全勝し総合トップの座を奪い返し、そのまま譲らず。五輪の金メダル以上に強い思い入れがあった栄冠に、ついに輝いた。

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